視覚障害者向け情報提供システムの評価試験

平成15年6月25日
(財)鉄道総合技術研究所

 財団法人鉄道総合技術研究所(以下、鉄道総研)では、公共交通のバリアフリー化を目指して、視覚障害者を対象とした情報提供システムの研究開発を進めてまいりました。
 現在までに鉄道総研構内に敷設した模擬駅や実際の駅において視覚障害者を被験者とした評価試験を行ってまいりましたが、この度、東京都福祉局殿ならびに交通局殿のご協力を得て、都営地下鉄・大江戸線若松河田駅および周辺道路において、長期的な評価試験を実施させて頂くこととなりました。
 この結果を踏まえて、実用化に向けた開発を進めてまいります。

1.本システムの特長
利用者個人の音声により、対話しながら情報を受け取ることができます。
現在地等の場所の案内だけでなく、目的地までの誘導案内も行うことができます。
乗り換え案内や設備案内などもできます。
地上側は、通常使用されている点字ブロックの下に、無電源の無線タグ(ICチップ)を埋めるだけで、安価に地上設備が整います。
 
2.評価試験に向けての主な改良点
ハードウェアの信頼性が向上しています。
対象区画を道路にまで拡大し、シームレスな情報を提供します。
 
3.試験目的
鉄道および道路の両方の環境における、本システムの有効性を検証し、実用化に向けた評価を行います。
被験者(視覚障害者)の長期使用による習熟効果を検証します。
 
4.試験方法
被験者が本システムを利用しているところを観測します。
試験後に被験者の方々からヒアリングを行い、課題点を抽出します。
評価試験の結果を考慮しながら、ご要望があれば、特定の方々への長期貸し出しを行います。
 
5.試験エリア
都営地下鉄・大江戸線若松河田駅の構内および駅周辺の道路上
(無線タグの敷設工事は今年1月に施工済)
 
6. その他
本研究は、国土交通省からの国庫補助を頂き、開発を進めました。〔H10(98年度)〜H12(00年度)〕



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