平成16年3月4日

東京ガスと鉄道総研、
鉄道用水素ステーションの試設計を完了

東 京 ガ ス 株 式 会 社
財団法人 鉄道総合技術研究所

 東京ガス株式会社(東京都港区、社長:市野紀生)と財団法人鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市、理事長:副島廣海、以下、鉄道総研)はこのたび、共同で、鉄道用水素ステーションの試設計を完了いたしましたのでお知らせします。
 今回の成果は、昨年12月、両者の間で締結した共同研究契約に基づいて行なわれたもので、鉄道用の燃料電池車両に燃料水素を供給する水素ステーションの試設計を実施したものです。この鉄道用水素ステーションでは大量の水素が必要とされることから、環境性、経済性に加え輸送面からも優位性のある天然ガスを原料としています。
 なお、海外を含めて鉄道用水素ステーションの試設計を行ったのは今回が初めてとなります。

 東京ガスは、2002年度から国家プロジェクトである「水素燃料電池実証プロジェクト」(JHFCプロジェクト)に参加し、東京都荒川区の社有地に自動車用水素ステーションを建設して実証運転を継続しています。当社は、このプロジェクトを通じて当社が保有する効率的な水素の製造供給技術を実証するほか、天然ガスの持つ優れた環境性、経済性や都市型水素ステーション向け原料としての優位性なども実証してまいります。
 これらの経験と実績をもとに、燃料電池自動車用と同様に鉄道用の水素供給設備においても、当社が保有する「天然ガスインフラ」「高効率水素製造技術」「天然ガス自動車ステーションの実績」などを活かし、「水素インフラ」の整備普及に貢献していくとともに関連する新しいビジネスの創出を目指して行きます。

 一方、鉄道総研は、既存の鉄道車両のエネルギー効率向上や地球温暖化対策、排ガス対策、振動・騒音の低減など、様々な効果が期待できる鉄道車両用の燃料電池システムの基礎的検討を国土交通省からの補助金を受けて2001年度から実施しており、燃料電池による駆動制御系の研究開発や、各種車上搭載燃料の検討を行っています。搭載燃料には、純水素搭載方式および液体燃料搭載(車上改質)方式を想定し、研究開発に取り組んでいます。

 今後は、両者それぞれが持つ技術的ノウハウを活かしながら、今回完了した試設計に対する評価を深めてまいります。

 なお、今回の試設計の結果については、3月11日(木)〜13日(土)まで、JR東京駅丸の内北口コンコースにおいて展示される「ガス&レールウェイ 東京ガスとJR東日本が考える環境への取り組み」の中でパネルと模型により出展紹介を行います。

以上

※ 東京ガス株式会社からも同様のリリースをいたします。




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