日仏鉄道共同研究セミナーを開催しました

平成19年 5月24日
財団法人 鉄道総合技術研究所

 財団法人鉄道総合技術研究所(以下、鉄道総研)は、5月22日、23日の両日に渡り、フランス国鉄(以下、SNCF[技術革新研究部 科学技術担当部長のクレオン氏、同 副部長のテメム氏の他9名])を迎え、「日仏鉄道共同研究セミナー」を開催しましたのでお知らせします。
 今回のセミナーは、第3期共同研究の報告会と次期共同研究の設定を目的として開催され、軌道短絡不良、架線とパンタグラフの高速走行時における挙動、脱線対策、研究マネージメントなどに関して情報交換を行うなど、次期研究テーマ候補について議論しました。
 初日の22日は、新国際ビルヂング(東京都千代田区有楽町)において、オープニング・テーマ会議を行いました。開会にあたり鉄道総研 理事長 秋田雄志は、「これまでの共同研究を振り返ると、1995年の議定書締結から既に12年を超え、有意義な数多くの成果を出してきました。今後も共同研究を通して、鉄道総研とSNCFの連携が更に密接になり、両国の鉄道技術の発展に寄与することを期待しています。」と歓迎の挨拶を行いました。引き続きSNCFクレオン科学技術担当部長から「共同研究セミナーが開始された当初、私自身は車両関係の研究担当者として参加し、以来、全てのセミナーに参加してきました。その経験を踏まえ、我々にとって鉄道総研は非常に重要なパートナーであるとともに、この共同研究セミナーは両者にとって非常に重要なものであると理解しております。」と挨拶された後、第4期の共同研究テーマごとに、双方の担当者が今後の進め方について意見交換を行いました。
 翌23日は、鉄道総研国立研究所構内の実験設備見学に引き続き、鉄道総研 理事 熊谷則道、SNCF クレオン科学技術担当部長が、双方の研究開発の現状に関する基調講演を行った後、第3期における個別共同研究の報告を各担当研究者が行いました。なお、当日はJR旅客会社の研究開発マネージメントに携わる方々にもご出席頂きました。
 また、席上における最近の話題の一つとしてSNCF側から、TGVの速度最高記録達成時の実験状況について簡単な紹介がありました。
 以上のセミナーを総括して、主に以下のことを合意し、議事録への署名を行いました。

  • SNCFおよび鉄道総研は、第4期共同研究に9つのテーマを設定する。

  • 研究期間は2年間とし、次の共同研究セミナーは2009年秋にフランスで行う。

  • 双方が、より密接な意思疎通をもって研究を促進する。

 なお、SNCFの一行は、5月25日に日仏会館(東京都渋谷区恵比寿)で開催する「日仏鉄道技術シンポジウム」に参加した後、帰国の途につく予定です。


基調講演を行う鉄道総研 理事 熊谷則道



基調講演を行うSNCF クレオン科学技術担当部長



日仏鉄道共同研究セミナーを終え、議事録に署名を行う
鉄道総研 理事 熊谷則道、SNCF クレオン科学技術担当部長


※写真は全て平成19年5月23日撮影 於:鉄道総研 国立研究所



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