公益財団法人鉄道総合技術研究所は、下記の通り山梨県と協定を締結いたしましたのでお知らせいたします。

グリーンイノベーションの推進
〜超電導等を用いた電力貯蔵技術の研究の推進に関する協定の締結について〜

山梨県(知事: 横内 正明 よこうちしょうめい)と公益財団法人鉄道総合技術研究所(理事長:垂水 尚志たるみ ひさし)は、相互に連携し、超電導関連技術等を利用した電力貯蔵技術の研究を推進するため、鉄道総合技術研究所が県に技術協力を行うことについて、本日、協定を締結いたしました。

太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーは、CO2の排出量が少ない特長があり、地球温暖化対策として導入促進に国をあげて取り組んでいるところです。さらに、原子力発電所の推進が見直される中、その大量導入が急務となっています。

しかし、再生可能エネルギーは日照時間や風速などの自然条件によって発電量が大きく増減することから、より効率的にエネルギーを利用するためには、電力蓄電装置などにより発生電力を平準化する必要があります。

現在、一般的には鉛蓄電池やリチウムイオン蓄電池などが蓄電装置として使用されていますが、電力系統を安定化させるためには大容量の電力貯蔵技術が必要とされており、超電導などの新技術の開発が期待されているところです。

公益財団法人鉄道総合技術研究所は、超電導磁気浮上式鉄道の技術開発を行っている日本を代表する研究機関であるとともに、電力貯蔵技術の一つである超電導フライホイールの実験機を製作して研究を行っている国内唯一の研究機関であり、山梨リニア実験線での技術開発を通して本県とも密接な関係があることから、連携して本県に技術蓄積のある超電導や水素等を用いた電力貯蔵技術の研究の推進を図ることとしました。

今後、有識者による委員会を設置して研究の推進に向けた基本計画を策定するとともに、超電導関連技術等の研究会やシンポジウムを開催していきます。

また、国において平成25年度から新しい電力貯蔵技術に関する実証試験が始まる見通しであることから、この実証試験の県内誘致を目指すとともに、研究フィールドを整備することにより、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入を促進し、併せて関連産業の振興を図り、低炭素社会の実現と県内産業の活性化に取り組んでいきます。

以上

関連研究:浮上式鉄道技術研究部(低温システム)

※山梨県からも上記の内容でリリースされています。

グリーンイノベーションの推進
〜超電導等を用いた電力貯蔵技術の研究の推進に関する協定の締結について〜

(山梨県Webサイト 発表資料)