組織改正について

公益財団法人鉄道総合技術研究所(以下、鉄道総研)では、平成24年4月1日付で信号通信技術研究部と輸送情報技術研究部を廃止し、新たに信号・情報技術研究部を設置するなどの組織改正を実施しましたのでお知らせいたします。

近年、進展著しいICT(Information and Communication Technology)は、鉄道における保安技術、設備保安管理、情報技術分野でのシステムチェンジの原動力になっています。鉄道総研ではこれまで、信号通信技術研究部において運転保安装置の安全性・信頼性向上や自立型列車運行制御システムなどの技術開発に、また輸送情報技術研究部においては輸送計画の最適化や地上設備の状態監視技術などの研究開発に取り組んできました。これらの分野においてICT活用に携わる研究者を結集し、列車から地上設備までを一体として扱うとともに、移動体通信技術やセンサネットワーク技術等を含むICTを活用した鉄道技術の研究開発を推進することが不可欠です。

そこで、このたび、信号通信技術研究部および輸送情報技術研究部を廃止して、新たに信号・情報技術研究部を設置しました。これにより、ICT活用に関わる研究開発体制の強化および効率化を図り、研究開発に関する意思決定を迅速化します。

なお、信号・情報技術研究部には、信号システム、列車制御、ネットワーク・通信、運転システム、交通計画の各研究室を置きます。

また、鉄道総研ではこれまで、鉄道固有現象の解明および鉄道システムを構成する各分野の課題の克服に向けて、スーパーコンピュータを活用した解析技術の導入に個別に取り組んできました。今後、高度なシミュレーション技術の取得、維持および発展に集中的に取り組む必要があります。

そこで、このたび、鉄道力学研究部に計算力学研究室を新たに設置しました。計算力学研究室を核として、鉄道システムの各分野の解析モデルを組み合わせ、鉄道線区の安全性、信頼性、利便性等をトータルで評価できる鉄道シミュレータの構築を加速させていきます。

以 上