低コストな既設鋼橋に対する延命化・低騒音化工法の開発

1.はじめに

既設鋼橋の老朽化対策、騒音環境対策の検討が急務になっています。そこで、老朽化した既設鋼橋に高性能材料を合理的に配置し、橋梁を複合構造化(図1)することにより、鋼橋の補修・補強を行い、鋼橋の長寿命化を図ることを主な目的としています。また、本対策により維持管理性の向上、騒音・振動の低減による環境適合性の向上も同時に達成することが可能です。本工法の特徴は、鋼材への溶接や切断を用いずに、複合構造化が低コストで達成できる点にあります。

2.既設鋼橋の延命化・低騒音化工法

本工法の施工手順例を図2に示します。図2より、営業線下においても短期間、低コストで施工可能であると考えられます。写真1の試験体を用いて、複合構造化による確認試験の結果を図3、図4に示します。図3により複合構造化により剛性が大きく向上している傾向が示されており、列車荷重による応力振幅を小さくできることが分かります。また、図4により、本工法によって振動が約10dB低減することがわかり、過去の検討結果より構造物音についても約10dB程度の低減効果があることが推測できます。

参考文献

  1. Weiwei Lin, Teruhiko Yoda, Nozomu Taniguchi, Noriko Koide:Numerical Study on Hybrid Structures Renovated from the Old Railway Steel Bridges, 構造工学論文集, Vol.58A, pp.925-934, 2012(※)
  2. 谷口望、吉田直人、杉野雄亮、佐竹紳也、大久保藤和、小出宣央、大垣賀津雄:鋼橋の複合構造化に使用する速硬軽量コンクリートの硬化時におけるひび割れ挙動に関する検討、構造工学論文集、Vol.58A、pp.917-924、2012(※)
  3. 谷口望、半坂征則、小出宣央、大垣賀津雄、大久保藤和、佐伯俊之:施工性を考慮した鋼鉄道橋の複合構造化に関する研究、構造工学論文集、Vol.57A、pp.1052-1059、2011(※)

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