9.再生砕石の土構造物への利用

 建設現場から発生したコンクリート塊を破砕し、粒度の調整を行った再生砕石は土構造物への利用が見込めます。
 そこで、再生砕石を鉄道の土構造物に適用するために、締固め特性、列車の繰返し荷重に対する耐久性、雨水が材料劣化に及ぼす影響について検討を行いました。
 その結果、砕石が水を吸収しうる度合いを表す吸水率が再生砕石の締固め特性や強度特性、繰返し荷重に対する耐久性を示す指標となることがわかりました。例えば、図1に示すように、吸水率の大きなものほど、繰返し荷重の増加によって粒子の破砕が進みます。
 この結果から、土構造物への再生砕石の適用のために、列車荷重と水の影響を考慮して適用範囲を定めるとともに、それに対応する品質(吸水率およびすり減りのし易さを表すすり減り減量)を提案しました。
 盛土での適用範囲および品質の例を図2に示します。再生砕石は、列車荷重の影響が特に大きい路盤と上部盛土の上部1mを除く範囲に適用可能です。仮設の場合は全ての範囲で適用可能です。

図1 吸水率と粒子の破砕率

図2 盛土での再生砕石の適用範囲



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