4.駅空間の快適性評価手法

 近年、駅は通過型空間から店舗などを備えた滞在型空間へと変化しつつあります。より魅力ある空間にするためには快適性の向上が必要となります。そこで、温熱や音、空間構成を対象とした駅空間の快適性を評価する手法を開発しました。
 人が感じる暑さ寒さを表す指標にPMV(予測平均温冷感申告)があります。PMVは容易に測定でき、その値によって不快感を持つ人の割合が求められます。そこで、駅空間におけるPMVと不満足率との関係を新たに求めました。ISOでは不満足率が10%以下の範囲を「快適」としていますが、駅空間ではPMVが-1.5〜+1.0の範囲であることがわかりました。これによりPMVによって駅空間の温熱環境に対する快・不快を評価する独自の尺度を作成しました(図1)。また、駅コンコースや全覆い上家ホームにおける温熱環境を予測するシミュレーションシステムを開発しました(図2)。このシステムは、コンコースやホームの温熱環境を予測できるため、環境改善に利用することが可能です。
 さらに、音環境、空間構成についてもそれぞれ評価尺度を作成しました。これらの評価手法により、既存駅および新駅の総合的な快適性評価を行うことができます。




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