4.施工性、耐震性に優れたシートパイル併用型直接基礎

 経済的で、施工性、耐震性に優れた橋梁および高架橋基礎方式として、仮土留め用シートパイルと直接基礎を組み合わせた「シートパイル基礎」を開発しました。図1のように、直接基礎が適用できずに杭が必要となる地盤条件(N値30以下)でも、シートパイルの地盤拘束効果により本基礎の適用が可能となります。また、シートパイルをフーチングの型枠とするため、施工性の向上や工期短縮が図れ、掘削幅縮小による建設発生土の削減も期待できます。
 模型実験では、直接基礎と比べてシートパイル基礎の鉛直支持力が上昇し(図2)、より大きな地震力に抵抗できること(図3)が明らかになりました。このことから、従来は杭基礎を用いていた弱い地盤条件においても、シートパイル基礎が適用できることを確認しました。
 さらに、シートパイル基礎の設計法を提案し、試設計・コスト比較を実施しました。例えば、緩い砂質地盤(N値20、深さ20m)に対して、従来の杭基礎方式(杭径1.1m、5本杭)に比べて、本基礎(シートパイル長8m、幅8m)が約20%のコスト低減となります。


図1 シートパイル基礎の概要


図2 基礎模型の鉛直載荷実験結果

図3 基礎模型の水平載荷実験結果




HOME
RTRI ホームページ

Copyright(c) 2004 Railway Technical Research Institute,Tokyo Japan, All rights reserved.