5. 構造物常時微動の非接触測定技術
・構造物検査への適用を目的として常時微動の非接触測定技術を開発しました。
・新しいノイズ除去手法により、構造物の固有振動数などを正確に求められます。

 振動測定から得られる構造物の固有振動数などを利用して構造物を検査する手法が利用されており、常時の健全度検査のみならず、地震後の損傷度検査や復旧対策後の安全確認検査への適用も期待できます。通常、その振動測定作業では、センサの設置、ケーブル類の配線、撤去などに多くの時間を要しています。また、高架橋や橋梁の測定では高所へのセンサ設置作業が必要であり、特に地震後の検査の場合などには二次被害の危険があります。
 そこで、振動測定作業の効率性および安全性を高めるために、構造物へのセンサの取り付けや加振を行わずに固有振動数や振動モードを得ることができる、レーザドップラ速度計(LDV)を利用した常時微動の非接触測定技術(図1)を開発しました。
 常時の極微小な振動(振幅数μm程度)である構造物常時微動をLDV単体で屋外測定すると、地盤振動や風などでLDV本体が振動し、構造物の揺れを正しく測定できません。そこで、LDVに微動センサを取り付けてLDVの揺れを測定し、その記録を用いてLDVの記録に含まれるノイズを除去する補正手法(図2)を開発し、高架橋などの構造物の微小な振動を数m〜数10m離れた場所から非接触で測定し、固有振動数と振動モードを求めることができるようにしました。






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