5. トンネル排水を支障する鉄バクテリア汚泥の発生抑制用薬剤
・トンネル内で発生する鉄バクテリア汚泥を抑制する薬剤を開発しました。

 トンネル内では漏水箇所に、しばしば鉄バクテリアによる茶褐色の寒天状汚泥が発生し、樋掛部や排水溝を詰まらせるなどの問題が生じています(図1)。また、排水障害により滞留した水が塩分を含む場合、コンクリート構造物の鉄筋腐食の原因となることもあります。維持管理上、この鉄バクテリア汚泥を定期的に清掃する必要がありますが、経済的に大きな負担を伴います。
 そこで、湧水中に投入した時に、徐々に抗菌物質が溶け出して抗菌効果が持続する石鹸状薬剤(1,000円/200g程度)を開発しました。トンネルで薬剤の性能確認試験を行ったところ、1300ml/minまでの漏水量において、3ヶ月間鉄バクテリア汚泥の発生を抑制できることがわかりました(図2)。これにより清掃周期を大幅に延伸できる見通しを得ました。




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