3. 高速新幹線の車軸軸受用オイルシール | |||||||||||||||||||
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新幹線が350km/hを超える速度で走行した場合、潤滑油の漏れが増大し車軸軸受の正常な潤滑状態が阻害されることが懸念されます。そこで、現行オイルシールの使用品を調査するとともに、確認のために台上試験を行ったところ、漏れが発生し、その主原因はリップ接触面のはく離(ゴムおよび充てん剤の脱落)であること、また、ふっ素ゴムの方がアクリルゴムよりもすぐれていることが分かりました(図1、図2(a))。これらの結果から、ゴムの種類としてふっ素ゴムを採用し、高速化による早期のはく離発生を抑制するため充てん剤を変更しました(図2(a))。さらに、トンネルの出入りや車両のすれ違い時に発生する圧力変動に起因するリップの姿勢変化を抑制するため、リップ部において寸法や形状の変更を行いました(図2(b))。
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