1.ステンレス車体構造の衝突破壊挙動

・ステンレス鋼製車体各部の圧縮破壊挙動を明らかにしました。
・車体台枠の乗り上がりの有無による、車端部の変形の違いを明らかにしました。

 近年、ステンレス鋼製車両の列車衝突事故が発生し、車体の衝突安全対策が重要な課題となっています。安全性向上策を検討するための第一歩として、現在の車体構造の圧縮破壊挙動解析に関する検討を行いました。
 過去の事故事例を参考に、ステンレス鋼製車体各部の静的圧縮破壊試験を実施し(図1)、車端部、客室の出入口部や窓部の圧縮荷重−変形量特性などを明らかにしました。また、圧縮試験に対応するFEM解析を行い(図2)、その妥当性を検証し、精度向上を図った結果、試験結果の屋根部、台枠中ばりなどの変形挙動を精度良く再現できました。また、編成列車の衝突時に、中間連結部における一方の車端部の車体台枠が他方の車体台枠に乗り上がることを想定して、台枠より上部のみを圧縮する試験を行いました。その結果、乗り上がりのない場合に比べて、小さな圧縮荷重で変形量が大きくなることが明らかになりました。今後は、この成果を基に車両の動的な破壊挙動の解明を進める予定です。
 なお、本研究は国土交通省補助金を受けて実施しました。




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