4.改良形接着絶縁レール

・耐腐食性および絶縁性に優れた改良形接着絶縁レールを開発しました。
・接着層内に境界面を形成することで接着剤による防錆効果が向上しました。
・流動性の良い接着剤の採用で絶縁性能が向上しました。

 接着絶縁レールは、ロングレール区間の絶縁継目に使用される特殊なレールで、絶縁継目部の保守省力化に貢献してきました。しかし、継目板底部の腐食孔を起点とする折損および接着剤の剥離・絶縁材の劣化による障害が発生したため、その対策が求められています。そこで、耐腐食性に優れる継目板の接着法を用いた改良形接着絶縁レールを開発しました。接着層内にテフロンシートの境界面を形成することで(図1)、継目板の金属素地の腐食を防ぎます。さらに、ボルト穴内部の空間を流動性の良い接着剤で充填して雨水等の浸入を防止することにより(図2)、絶縁性能を向上させました。
 実用性評価のために行なった200万回疲労試験において十分な耐久性を有していることが確認されました。試験終了後、強制的に解体して接着層の観察を行なった結果、境界面からの剥離の進展、金属素地の露出および錆の発生は認められず、接着層の状態は良好でありました。これにより継目板の折損および絶縁劣化に対する接着剤によるコーティング効果が確認されました(図3)。

 



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