3.在来線切妻型車両の空力特性向上策
  • 在来線切妻型車両の空力特性を改善する先頭部端部の丸み形状とフィン形状を提案しました。
  • 在来線の切妻型先頭部で端部に丸みのほとんど無い車両の場合、丸みの大きい車両と比較して、空気抵抗、通過時圧力変動、トンネル突入時の圧力変動(特に単線の狭小トンネル区間)などが増大する傾向にあります。この増加の原因は、先頭部付近の大きな流れのはく離により見かけの車両断面積が増大したためと考えられます(図1)。
     そこで、はく離を効率良く抑制できる先頭部端部の丸み形状を提案するとともに、はく離抑制用フィンを開発しました。丸みの効果を評価するために、現地試験と模型試験を実施し、はく離を抑えることによりトンネル突入時圧縮波の圧力勾配最大値を1/3程度に低減できることを確認しました(図2)。また、はく離抑制用フィンを現車に仮設(図3)して走行試験を実施しました。フィンを付けることにより、トンネル突入時に圧力が一旦大きく上昇する現象が無くなり(図4)、さらに2両編成、120km/hの場合に走行抵抗が約20%低減される等の効果があることを確認しました。提示した先頭部端部の丸み形状は、在来線の一部の新造車両に反映されています。




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