3.駅構内の歩きやすさの評価手法
  • 駅の混雑を再現した歩行試験により駅構内の歩きやすさを数値化し、評価できる 旅客流動評価シミュレーションを開発しました。

 駅構内では、朝夕のラッシュ時に定常的な混雑が生じやすいため、施設計画において旅客の流れに配慮する必要があります。これまでシミュレーション技術により、設計段階から駅構内全体における旅客の流れを把握してきましたが、旅客の立場で歩きやすさを評価する手法はありませんでした。そこで旅客が感じる歩きやすさの評価ができる、旅客流動評価シミュレーションを開発しました。
 実物大の模擬駅舎(駅シミュレータ)などを用いた歩行実験( 図1) とモニターによる評価試験を繰り返し、コンコース、階段、ホームにおいて旅客が感じる歩きやすさと混雑状況との関係を明らかにしました。例えば、混雑する階段では、歩行速度が低下するほど、旅客は歩きにくいと感じることがわかりました( 図2)。これらの関係から駅構内における歩きやすさに関する評価式を作成し、パソコン上で計算することのできる、旅客流動評価シミュレーションを開発しました( 図3)。
 これにより、従来の手法による全体的な旅客の流れの把握に加え、駅構内で旅客が歩きにくいと感じる箇所を把握することができ、旅客にとって、より歩きやすく移動負担の少ない駅の施設計画に役立てることができます。





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