急速充電技術適用の架線・バッテリーハイブリッド電車
【概要】
車両にリチウムイオン二次電池を搭載し,架線とハイブリッド運転ができる車両を開発しました。回生失効を防止することができます。駅で急速充電することにより架線レス走行をすることもできます。 試験電車Hi-tramを用いて,ハイブリッド走行時の省エネ割合,剛体架線からの急速充電,バッテリー1充電連続走行などの試験を行いました。
【特徴】
- @ 架線とバッテリー(600V-120Ahリチウムイオン二次電池)の ハイブリッド制御により回生失効を防ぐことができます。
- A 駅停車中の僅か60秒の急速充電(600V×1000A)で,空調最大負荷状態でも約4km連続走行が可能です。
- B バッテリーフル充電状態から空調使用状態で25km,空調切で30km超の架線レス走行ができます。
- C 異なる架線電圧(DC1500V/DC600V)に対応するので鉄道線と軌道線の直通運転も可能です。
【用途】
- 回生失効を起こしやすい路線(亜幹線区等)での回生吸収により,省エネルギーと機械ブレーキの省メンテナンスを実現できます。
- 架線を張りたくない,または取り除きたい軌道線に導入することで,都市景観の向上が図れます。
- 都市近郊の鉄道線から都市中心部の軌道線へ直通乗り入れを行えば,旅客利便性の向上とモーダルシフトが期待できます。