鉄道総研プレスリリース

平成１４年４月１２日

実物大「集電試験装置」の主な改良点等について

　試験速度を向上させることを中心に大幅な性能向上を計るとともに、地球環境に配慮した省エネルギー技術を取り入れたもので、主な改良点は以下の通りとなります。
　なお、今後は列車の高速化や、設備の省力化などの試験・研究に活用していきます。

(1) 走行台車の軽量化と電力供給システムの改良により、試験速度を時速１５０㌔から時速２００㌔に向上しました。

(2) 従来の走行台車には電磁石を用いておりましたが、強力な永久磁石を用いることにより台車重量を２４％軽量化し、走行エネルギーも約２０％軽減しました。

(3) 電力供給に、電気二重層キャパシタによる電力貯蔵装置を適用し、走行時のピーク電流を７％軽減しました。電気二重層キャパシタは高速充放電が可能で、環境にも優しい電力貯蔵媒体です。

表　主な改良点等

項目旧新備　考

走行路全長５００ｍ　

推進方式直流リニアモータ方式　

最高速度１５０ｋｍ／ｈ２００ｋｍ／ｈ　走行台車に搭載する磁石を電磁
石から、強力な永久磁石にすること
により、５０ｋｍ／ｈの速度向上化

台車重量３．２３ｔ２．４７ｔ２４％の軽量化（上記と共通）

最大電流３６００Ａ４０００Ａ　

電
源
等定格出力２．５６ＭＷ２．２ＭＷ１４％低減

高調波対策６パルス整流１２パルス整流多パルス化による高調波低減

ピークカット有効電力補償機能なし有効電力補償機能
最大２２０ｋＷ最大電力使用時に電気２重層
キャパシタにより、電力を７％補償

写真　　時速２００㌔対応となった「集電試験装置」

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