ごあいさつ

 鉄道総合技術研究所は、平成23年4月1日をもちまして公益財団法人へと移行いたしました。これを機に、当研究所は一層の社会貢献を目指して更なる活動の充実を図り、今後も鉄道の発展と学術・文化の向上に寄与してまいりたいと存じます。国土交通省、JRグループをはじめとする鉄道事業者、ならびに多くの関係者の皆様には、これまでの絶えざるご支援に対して深く感謝致しますとともに、今後もますますのご協力をお願い申し上げます。
 本年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は巨大な地震と津波により、日本の社会全体に極めて大きな人的、物的被害をもたらしました。被災された皆様方に心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興と力強い日本経済の回復を願ってやみません。鉄道についてもその被害が大きかったことから、今後このような災害に対してシステムとしての安全性をさらに向上させることが望まれます。
 そこで今回の鉄道総研講演会では、「巨大な自然災害に備える−鉄道の安全性の更なる向上−」をテーマに、東北大学・今村文彦教授から「巨大津波の被害実態と減災技術」と題した特別講演をいただくとともに、大規模な鉄道災害の起因となる、地震、強風、豪雨といった自然現象に対する予測・検知技術、およびこれら自然現象の鉄道設備や列車走行への影響評価・リスク評価、被害低減策や今後の研究開発の方向性などについて当研究所の研究成果をご報告し、皆様とともに論じたいと存じます。多数の皆様のご来場と熱心なご討議を心よりお待ち申し上げます。

会長  正田 英介

プログラム

10:15〜10:25開会の挨拶
会長正田英介
10:25〜11:25
特別講演
巨大津波の被害実態と減災技術
1.5MB
東北大学教授今村文彦
11:25〜12:05
基調講演
巨大な自然災害に備えるための鉄道技術
1.0MB
理事市川篤司
12:05〜13:20 (昼 食 1時間15分)
13:20〜13:55東北地方太平洋沖地震の特徴と早期検知1.3MB
総務部次長芦谷公稔
13:55〜14:30地上設備の耐震技術1.9MB
構造物技術研究部部長舘山 勝
14:30〜15:05地震時の走行安全性向上に向けて1.3MB
鉄道力学研究部部長石田弘明
15:05〜15:25 (休 憩 20分)
15:25〜16:00強風から列車を守る1.0MB
防災技術研究部 気象防災研究室室長今井俊昭
16:00〜16:35豪雨への備え1.4MB
防災技術研究部部長杉山友康
16:35〜16:40閉会の挨拶
理事長垂水尚志

司会:専務理事 熊谷 則道