1.主電動機の改良型グリースポケットの開発 | ||||
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鉄道車両用主電動機では、メンテナンス周期の延伸が望まれていますが、そのためには、軸受グリースの使用寿命を延ばす必要があります。そこで、従来のグリース封入構造(グリースポケット)を用いた場合のグリースの潤滑挙動を分析し、従来よりも効果的に油分を軸受へ供給できるように、流路を広くとることに重点をおいたグリースポケットの改良形状を提案しました。また、効果を確認するため、新幹線用主電動機(図1)の軸受に改良型グリースポケットを適用し、実際の使用条件を模擬したベンチ試験を行いました。その結果、改良型グリースポケットを使用すると、従来型と比較して、玉軸受側では2倍以上、ころ軸受側は1.3倍以上にグリースの使用寿命が延びることがわかりました(図2)。実際の検修で両軸受のうち、寿命の短い玉軸受側にあわせて分解検査を行うので、改良型を使用することによりグリース使用寿命、即ち、主電動機の検修周期を2倍程度に延長する効果があると考えられます。さらに、在来線試験車両の主電動機に組み込んで、走行試験を行い、実車使用において問題がないことを確認しました。 |