平成30年度鉄道設計技士試験 鉄道車両における不適切な出題について(お詫び)

 

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鉄道設計技士試験事務局

平成30年度鉄道設計技士試験 鉄道車両における不適切な出題について(お詫び)

   2018年10月28日(日)に実施した鉄道設計技士試験におきまして、試験区分「鉄道車両」に不適切な出題のあったことが判明いたしました。関係の皆さまにご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げますとともに、下記のとおりご報告いたします。

1.不適切な出題の概要

   鉄道車両 専門試験Ⅰ 専門選択問題 問35(2)の設問は、乗り心地の目安となる左右定常加速度( ②0.08)[G]が超過遠心加速度として車両に作用する場合のカント不足量( ③85)[mm]を、解答頂くことを意図しています。しかし、当該問題2行目の「この加速度」を( ②0.08)[G]の左右定常加速度と解することもでき、正確に題意を理解するには不十分な表現でありました。当日出題した設問および正確を期した設問(下線部:加筆修正箇所)を以下に示します。

(試験当日出題した設問)

問35
   次の文章は、曲線通過時の車両の速度とカントについて述べたものである。( )の中に入れるべき最も適切な語句または数値を解答欄に記入しなさい。なお、③、④の解答の数値に小数点以下がある場合は、小数第1位を四捨五入して整数で解答しなさい。また、重力加速度は9.81[m/s2]とする。

(1) 曲線中を走行する車両にかかる超過遠心加速度がゼロになる走行速度を( ① )という。
(2) 曲線通過速度向上時には超過遠心加速度が車両に作用するが、立位の乗客の5%が許容できない左右
     定常加速度の大きさは( ② )[G]である。この加速度が作用する場合、軌間1067 [mm]でのカン
     ト不足量は( ③ )[mm]である。
(3) 曲線半径400 [m]、実カント105 [mm]、軌間1067 [mm]、速度80 [km/h]で車両が走行する場
     合、カント不足量は( ④ )[mm]である。
(4) 緩和曲線走行時は、立位でよろめくなどの危険がないよう、左右定常加速度の( ⑤ )は0.3
     [m/s3 ] 以下にすることが望ましい。

(正確を期した設問)

問35
   次の文章は、曲線通過時の車両の速度とカントについて述べたものである。( )の中に入れるべき最も適切な語句または数値を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句または数値が入るものとし、③、④の解答の数値に小数点以下がある場合は、小数第1位を四捨五入して整数で解答しなさい。また、重力加速度は9.81[m/s2]とする。

(1) 曲線中を走行する車両にかかる超過遠心加速度がゼロになる走行速度を( ① )という。
(2) 曲線通過速度向上時には超過遠心加速度が車両に作用するが、立位の乗客の5 %が許容できない左右
     定常加速度の大きさは( ② )[G]である。( ② )[G]の超過遠心加速度が車両に作用する場合、
     間1067[mm]でのカント不足量は( ③ )[mm]である。
(3) 曲線半径400 [m]、実カント105 [mm]、軌間1067 [mm]、速度80 [km/h]で車両が走行する場
     合、カント不足量は( ④ )[mm]である。
(4) 緩和曲線走行時は、立位でよろめくなどの危険がないよう、左右定常加速度の( ⑤ )は0.3
     [m/s3 ] 以下にすることが望ましい。

2.受験者への対応

   正確さを欠く表現によって解答に影響を与えた可能性のあることから、問35を選択した受験者全員に対して、(2) ③が正解となるよう加点を行いました。なお、この加点による合否判定への影響はございませんでした。

 以 上