29. 地震時における走行車両と地上設備の接触シミュレーション

  • 大規模地震で車両が脱線することを想定し、L型ガイドや逸脱防止構造等、各種の被害低減方策の効果を評価するために、従来は計算時間の制約から解析できなかった走行車両と地上設備の接触を、実用的な時間で計算可能な解析手法を開発しました。
  • 逸脱防止装置の効果確認や脱線時の地上設備との接触検討のツールとして使用します。

走行車両と地上設備の接触シミュレーションを効率的に行うために、新たに接触アルゴリズム(図1)を考案しました。本接触アルゴリズムでは、マルチボディー車両モデル上の任意の接触検知点と、3次元FEMでモデル化した地上設備上の任意形状の接触面とで接触計算を行います。これにより解析モデルの自由度の増加を大幅に抑えることができるため、FEMモデル同士の接触解析を行う手法と比較してはるかに高速な計算が可能となり、地震時の数十秒単位の現象も実用的な計算時間で評価できます。なお、車両と地上設備の接触モデルは、実物大模型実験や詳細なFEM解析結果を基に構築しています。

本接触アルゴリズムを新幹線車両と鉄道構造物との動的相互作用解析プログラムDIASTARSに組み込むことで、地上設備との接触を考慮した地震時の車両挙動や発生する接触力を定量的に評価可能としました(図2(a))。本手法では、接触力特性が非線形の場合にも安定した計算が可能です(図2(b))。

図1 提案アルゴリズムの概念図
図2 本解析手法による検討例
(脱線後の走行車体と下路桁の接触)
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