14. 内壁付きフードによるトンネル微気圧波の低減

  • 新幹線速度向上時のトンネル微気圧波低減対策として、トンネル出口側に設置する内壁付きフードを提案し、低減効果を理論解析と模型実験で確認しました。

トンネル坑口から放射される微気圧波の地上側低減対策として、現在は主にトンネル入口(列車突入側坑口)に設置する緩衝工が用いられています。この方法では速度向上に伴い緩衝工を長くする必要がありますが、ある程度以上長くなると微気圧波低減効果が頭打ちになるという課題があります。

そこで、速度向上に対応するための新しい地上側低減対策として、従来の緩衝工とは反対側のトンネル出口(列車退出側坑口)に設置する内壁付きフードを提案しました。内壁付きフードは緩衝工と同様にトンネル本坑より大きな断面積を有し、内部が線路方向の内壁で分割され、その一方が閉鎖された構造です(図1)。内壁によって微気圧波の原因となるトンネル内圧縮波が一旦分岐するため、微気圧波は複数回放射されることになりますが、ピーク値を低減することができます(図1)。

内壁付きフードの微気圧波低減効果は音響理論によると開口率(=開口部分の断面積/フード全断面積)にほぼ比例します(0.5<開口率<1)が、模型実験によって理論通りの低減効果が得られることを確認しました(図2)。また、逆方向の列車が内壁付きフードに突入したときに発生する微気圧波に対しても、フード断面積や側面開口部などを適切に選定することで、同じ長さの通常の緩衝工と同程度の性能を確保することができます。

図1 内壁付きフードからの微気圧波放射
図2 内壁付きフードの微気圧波低減率
PAGE TOP