24. 交流き電用避雷器劣化判定装置

  • 交流き電用避雷器を構成する酸化亜鉛素子の劣化を簡易に判定することができる劣化判定装置を開発しました。
  • 接地線の漏れ電流を計測するだけで劣化判定が可能なため、停電作業が不要です。

交流き電用避雷器(避雷器)は、過電圧から電気設備を保護する目的で設置されており、がい管の内側に酸化亜鉛素子を封入しています(図1)。避雷器が劣化すると電気設備故障につながるため、定期的に検査を行う必要があります。避雷器を構成するがい管表面等の絶縁劣化については、避雷器の接地線に流れる漏れ電流の増加により検出することが可能ですが、内部の酸化亜鉛素子の劣化については、これまで検出することが困難でした。

酸化亜鉛素子が劣化すると、避雷器に加わる電圧が高い領域で漏れ電流が増加し波形が歪みます(図2)。この漏れ電流波形の歪みは高調波成分の増加として検出されるため、この現象を利用した交流き電用避雷器劣化判定装置を開発しました。本装置は避雷器劣化時に増加することが予想される、5~15次成分の高調波をバンドパスフィルターで検出し、複数の成分がしきい値を超過した場合にランプが点灯し劣化と判定します。

この装置の機能を検証する目的で、酸化亜鉛素子とコンデンサーにより劣化した避雷器を模擬した試験を行い、劣化判定機能が有効であることと、健全な避雷器による現地試験により誤判定のないことを確認しました。本装置は10kg程度と小型軽量で、停電作業を伴わず、現場で簡易に診断が可能であるため、メンテナンスの低コスト化が図れます。

図1 避雷器の構造と劣化判定装置
図2 避雷器の漏れ電流波形
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