26. 車輪フラット傷が台車に与える影響の定量評価

  • 車輪フラット傷により発生する軸箱上下振動加速度の最大値に対する車輪径の影響は小さく、フラット長さに応じて増加することを確認しました。
  • フラット近傍における車輪踏面と軌条輪の衝突位置が、走行速度により周方向に変化することを軸箱の振動加速度および軸箱降下量から明らかにしました。

車輪踏面にフラット等の損傷がある場合、通常とは異なる振動が生じて部品の脱落などの不具合の原因となる可能性があります。そこで、車輪径や損傷程度が台車の振動に及ぼす影響を把握するため、車輪踏面に人工的なフラット傷を加工した輪軸による台上回転試験を実施しました。軸箱上下振動加速度のピーク値と走行速度の関係を整理した結果、走行速度の増加で振動加速度の最大値は約30km/hの時であること、フラット長さの影響が大きいことを確認しました(図1)。この要因として、軸箱の上下変位と振動加速度の時系列波形から、フラット傷で車輪が一旦降下し、軌条輪に衝突することにより大きな振動加速度が発生していることを確認しました(図2)。さらに、車輪の降下開始から衝突までの時間と走行速度の関係から(図3)、走行速度が大きいほどフラットの後方で衝突し、ある速度以上では軸箱降下量が小さくなることで、発生する振動加速度が減少することがわかりました(図4)。

今後これらの知見を活用して実際の損傷形状に対する確認及び車輪踏面損傷が台車に及ぼす影響の解明を行います。

図1 車輪径とフラット長による影響
図2 上下振動加速度による軸箱降下時間の評価
図3 通過時間と衝突点の関係
図4 軸箱降下量と衝突位置の推定(フラット長60mm)
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