ブレーキシステム研究室

Braking Systems

ブレーキシステム研究室では、在来線通勤電車・貨物列車から高速新幹線電車のブレーキシステム全般にわたる技術開発を行っています。保守の少ないコンパクトなブレーキ装置、高耐熱材を用いたブレーキディスク、車輪へのダメージを軽減する新しい制輪子、IT技術を活用する次世代のアンチロックブレーキ、そして将来の高速鉄道を想定した空気抵抗ブレーキなどの開発に取り組んでいます。

また、新幹線360km/h、在来線160km/h営業運転を目指した高速試験や、都市鉄道のブレーキ性能試験に協力して、鉄道会社のスピードアップに貢献しています。ブレーキは列車の安全を司る重要な装置であり、高性能化の追求に偏らず、信頼性と耐久性が十分確保されたものを実用化しなければなりません。また乗り心地や環境に配慮したブレーキ性能を高めるべく、価値ある安全技術の研究開発に取り組んでいます。

研究開発

新幹線用空圧式フローティングキャリパ

新幹線の油圧式キャリパと互換性を持ち、空油圧変換装置を用いないシンプルでメンテナンス性に優れた空圧式フローティングキャリパを開発しました。

新幹線の油圧式キャリパと互換性を持ち、空油圧変換装置を用いないシンプルでメンテナンス性に優れた空圧式フローティングキャリパを開発しました。

ブレーキディスクの摩擦表面温度評価ツールの開発

高速で回転するブレーキディスクの摩擦表面温度を詳細に測定・評価することができるツールです。

高速で回転するブレーキディスクの摩擦表面温度を詳細に測定・評価することができるツールです。

高減速度のための滑走制御方法の開発

減速度向上と車輪保護(固着防止)の両立を目指す、空気ブレーキの滑走制御の開発を行っています。

減速度向上と車輪保護(固着防止)の両立を目指す、空気ブレーキの滑走制御の開発を行っています。

氷結条件におけるブレーキディスクの摩擦特性

ディスクの摩擦面に厚さ0.5mmの氷結層を形成し、さらにブレーキ開始温度を−20℃として低温・氷結状態を模擬した台上ブレーキ試験です。

ディスクの摩擦面に厚さ0.5mmの氷結層を形成し、さらにブレーキ開始温度を−20℃として低温・氷結状態を模擬した台上ブレーキ試験です。

弾性構造型合成制輪子

合成制輪子の耐水性能向上と、車輪踏面への熱負荷軽減を目的に制輪子の構造を改良した「弾性構造型合成制輪子」をです。

合成制輪子の耐水性能向上と、車輪踏面への熱負荷軽減を目的に制輪子の構造を改良した「弾性構造型合成制輪子」をです。

台車牽引力を用いたブレーキ性能の評価手法

台車牽引装置のひとつである一本リンクに働く力を用いてブレーキ力を測定する手法です。

台車牽引装置のひとつである一本リンクに働く力を用いてブレーキ力を測定する手法です。

実験設備