ブレーキ性能試験機

ブレーキ性能試験機は、ディスクブレーキ試験ユニット、踏面ブレーキ試験ユニット、粘着試験ユニットで構成されています。

ディスクブレーキ試験ユニットは、はさみ装置(キャリパ装置)を用いたブレーキの試験を行うもので、新幹線で使用されているキャリパ装置や、在来車両で用いられている軸ディスクの試験を行うことが可能です。

踏面ブレーキ試験ユニットでは、在来車両で使用されている車輪踏面ブレーキに関する試験を行っています。制輪子の片抱き、両抱きの選択が可能で、車輪についてもφ1,120mm (機関車用車輪)まで取り付けが可能です。

粘着試験ユニットでは、レールを模擬した軌条輪に車輪を接触させて回転することにより、実際の走行状態に近い条件でブレーキ試験を行うことができます。また、軌条輪と車輪の接触荷重(輪重)の調整や、接触位置を左右に揺動させることも可能です。試験ユニットにはフライホイールが連結されています。このフライホイールを調整することにより、様々な車両慣性に対応することが可能です。

いずれの試験ユニットも、ブレーキ制動には、押付力パターンによる制御とブレーキトルクパターンによる制御が選択できます。また、ディスクブレーキ試験ユニットと踏面ブレーキ試験ユニットでは、抑速トルク試験を行うことも可能です。さらに各試験ユニットには、散水・降雪装置が付随しており、乾燥状態だけでなく、雨天や積雪などを想定した湿潤状態でのブレーキ試験を行うこともできます。