ごあいさつ

理事長 渡辺郁夫  私たちを取り巻く気候変動や大規模自然災害の頻発、カーボンニュートラルの実現など社会課題は深刻化、顕在化、複雑化しています。また鉄道においては、労働力不足やインフラの老朽化、地域鉄道の事業継続などが喫緊の課題にもなっています。その一方で、科学技術の分野では、AIや自動運転などのデジタル技術や脱炭素化技術の革新が急速に進展しています。
 こうした状況を踏まえ、私たち鉄道総合技術研究所は、ビジョンである「革新的な技術を創出し、鉄道の発展と豊かな社会の実現に貢献します」を実現するため、2025年度より5年計画となる基本計画 RESEARCH 2030を策定し、取り組んでいます。
 鉄道が社会・経済・生活環境の発展にこれまでと同様に寄与していく「持続可能な鉄道システムの創造」を目指し、安全・安心かつスマートで、環境にやさしく、持続可能な未来の鉄道のあるべき姿を実現していきます。そのため、鉄道総研は、鉄道を利用するお客様の立場にたち、国、鉄道事業者、産業界の方々と連携しながら、革新的な技術を創出するよう研究開発事業を力強く推進してまいります。