鉄道地震工学研究センターの役割

1.鉄道地震工学研究センターの役割

巨大地震では震災リスクが、広範化かつ複雑化する傾向があります。このような課題に対処し、より安全・安心な鉄道を実現するために、耐震設計・耐震診断、地震対策、早期警報に関する研究リソースを『集約』するとともに、わが国唯一の鉄道地震工学の『拠点』を目指します。

鉄道地震工学研究センターは3つの研究室から構成されています。表1に各研究室を簡単に紹介しています。

2.研究開発

2004年の新潟県中越地震での新幹線の脱線、2011年の東北地方太平洋沖地震での電車線柱の被害など、構造物と車両、電車線柱等が複雑に相互作用系を形成し被害が発生しています。このような問題に対して、従来のように個別部署毎に対応するよりも、各種の情報や研究リソースを鉄道地震工学研究センターに集約することにより、“より高品質”に、“よりスピーディ”に鉄道の地震リスクの軽減と強靭化を目指した最先端の研究を行うことができます。

そこで、鉄道地震工学研究センターでは、
鉄道地震災害シミュレータの構築にかかる研究開発 
②大地震に対する地震安全向上に係る研究開発
③早期地震警報・津波予測に関連する研究開発
④新しいシミュレーション技術の開発
⑤電柱・車両の地震時走行安全性に係る研究開発(関連研究部と連携)
⑥耐震設計の技術支援
に取組んでいます。図1に鉄道地震工学研究センターで対象とする研究分野を示しています。

3.拠点化

鉄道地震工学研究センターで目指す拠点化の1つに、「情報拠点化」があります。地震に関する情報を、鉄道地震工学研究センターに集約・蓄積し、鉄道事業者や自治体などに分かりやすい形で表現し、配信することで地震に対して安全・安心な鉄道の実現に貢献します。

まず、その取組みの1つとして、今回、鉄道地震工学研究センターでは、「鉄道用地震情報公開システム」を構築しました。公的な機関で公開された強震記録データを鉄道総研に即座に集約し、鉄道警報用加速度、SI値、計測震度などを計算し、鉄道路線に沿って展開することにより、鉄道路線の揺れがどのようなものであったかを、地震後数分で提供するものです。各鉄道事業者において、運転再開と早期復旧に活用して頂けるのではないかと期待しています。

各研究室の業務内容
表1 各研究室の業務内容
鉄道地震工学研究センターが担当する研究対象
図1 鉄道地震工学研究センターが担当する研究対象
情報拠点化のイメージ
図2 情報拠点化のイメージ
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