3. 脈状注入による液状化対策工法の開発

  • 脈状の改良体を注入して地盤を密実化させる液状化対策工法を開発しました。
  • 注入量を1/3に低減でき、工期やコストを削減可能です。
  • 既設鉄道盛土直下地盤の液状化対策工法として適用されています。

低注入率で液状化被害の軽減が可能な脈状注入による液状化対策工法を開発しました(図1)。本工法は、薬液の固まる時間や粘性等を適切に調整して注入することで、地盤内に脈状の改良体(改良脈)を作製しす。改良脈により周辺地盤が締め固められ、液状化抵抗が増加します。本工法では、この改良脈を様々な方向に作製することが出来るため、対象域の地盤全体を改良することが可能です。

注入率10%(従来工法の1/3程度の注入率)で施工した際の注入前後の地盤調査結果の例を図2に示します。地盤の堅さを表すNd値や密度、側方からの圧力を表す静止土圧係数が脈状注入により増加したことがわかります。この結果を用いて、液状化に至る可能性や液状化被害の程度を試算した結果、構造物に与える液状化の影響を無視できるレベルまで、液状化程度を低減出来ることを確認しています。このように低注入率でも十分に改良でき、従来工法と比較してコスト削減や工期短縮が可能です。また、地表面の隆起量や不同変位が小さいため既設鉄道構造物直下に施工可能なこと、施工機械が小型であるため狭あい箇所などでも適用可能であることから、適用範囲の広い工法です。本工法は、すでに営業路線盛土直下の液状化地盤対策に適用されており、軌道変状等のトラブルが無く、計画通りに施工が完了しています。

図1 脈状注入による液状化対策工法
図2 注入後の地盤定数向上の例
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