第380回 鉄道総研月例発表会
| 日時 | 2026年02月18日(水) 13:30~16:50 |
|---|---|
| 場所 | 日本工業倶楽部会館2階 大会堂 |
| 主題 | 防災技術および環境工学に関する最近の研究開発 |
プログラムと発表内容
入場無料です。
受付は12:30から開始いたします。
ご聴講は事前登録制です。ご来場の際には参加証をご持参ください。
定員になり次第締め切らせていただきますので、お早めにご登録ください。
事前登録期間:2026年1月19日(月)10時から2月16日(月)12時まで
強雨による土砂災害などの自然災害は、近年、激甚化、広域化、頻発化している。また、年間の降雪量は減少傾向にあるものの、短期的な大雪による災害の危険性は残ることが予測されている。したがって、こうした激甚化する自然災害に対する強靭化に関する研究開発は今後ますます求められる。一方で、少子化に伴う働き手不足に対応するためには、防災対策を効果的・効率的に実施可能とすることも求められる。そこで本発表では、こうした背景を踏まえて実施している防災技術に関する最近の研究開発の概要を報告する。
- 発表者
- 防災技術研究部長 布川 修
近年、台風の強大化などに伴い、より強い風がより広範囲な場所で吹く事象が増えている。これらの強風に備え、より効果的な強風規制を行うためには、沿線でこれから吹く風すなわち風速の予測情報の積極的な活用が望まれる。そこで、既開発の沿線風速を評価する手法を応用して、気象機関が提供する風速の予測情報と気流解析で得られる風速分布を組み合わせて、沿線風速の予測手法を開発した。本発表では、開発した手法の概要と予測精度の評価結果を報告する。
- 発表者
- 防災技術研究部 気象防災研究室 エキスパートマネージャー 荒木 啓司
降雨時の土砂災害から鉄道の安全を守るために、降雨時運転規制は重要なソフト対策として位置付けられる。近年、運転中止手法としてレーダー雨量計による面的な雨量情報に基づく運転規制の導入が進められているものの、同情報に基づく運転中止判断の閾値の設定方法は確立されていないため、同閾値の簡易な設定方法を検討した結果を報告する。加えて、運転中止閾値を大幅に超過した後の早期運転再開判断を地盤の土中水分挙動の実態に応じて判断する手法を検討した結果を報告する。
- 発表者
- 防災技術研究部 地盤防災研究室 主任研究員 髙柳 剛
大雨や短時間強雨が頻発化しており、豪雨災害への備えがますます必要となってきている。土石流災害への対応を考えるうえでは、鉄道が多くの渓流と交差していることを踏まえ、現地調査対象の絞り込みや対策の優先順位の検討のために、危険度の高い渓流を簡易に抽出することが望まれる。そこで、国土地理院が公開している基盤地図情報等を用いた机上検討により、土石流の発生危険度と線路への影響度をそれぞれ評価し、土石流災害のハザード評価を行う手法を開発したので報告する。
- 発表者
- 防災技術研究部 地質研究室長 浦越 拓野
環境にやさしい鉄道の実現を目指し、列車通過時の騒音やトンネル微気圧波、列車風や圧力変動など、沿線環境や快適性、安全性にかかわる諸課題に取り組んでいる。本発表では、環境工学に関わる最近の研究開発成果の中から、横風によって車両に働く空気力の評価やトンネル微気圧波の低減対策、詳細な音源探査にもとづく沿線騒音の予測手法などの研究事例を報告する。
- 発表者
- 環境工学研究部長 宇田 東樹
高速列車が走行すると、列車周囲に圧力変動や列車風が誘起される。列車風は、通過時圧力変動とは異なり、本質的にランダム性を有するため、定量的な予測は難しく、国内ではこれまで現車試験を対象にした測定が行われ、それに基づく経験式が提案されるに留まっている。本発表では、列車風に関する国内外の研究動向を概観するとともに、車両模型を用いた風洞試験や数値流体解析を通して、平地上の列車風の定量的予測手法について検討し、欧州で実施された現車試験結果と比較したので報告する。
- 発表者
- 環境工学研究部 車両空力特性研究室 主任研究員 野口 雄平
新幹線では雪害対策として、近接したトンネル坑口間をスノーシェルターで接続することがある。シェルターには空気力学的な荷重の緩和と微気圧波対策のため、側面にスリットが設けられているものがある。スリット付きシェルター内の圧力およびスリットから放射される微気圧波については現地測定が行われているが、シェルター内の圧力分布の詳細については不明点が多い。そこで本研究では、スリット付きシェルター内の圧力変動について模型実験を実施し、その特性を明らかにしたので報告する。
- 発表者
- 環境工学研究部 熱・空気流動研究室 主任研究員 中村 真也
新幹線の沿線騒音の低減は重要課題のひとつである。新幹線の沿線騒音には、車輪/レールの接触面凹凸に起因する転動音の寄与が含まれるが、走行地点や時期によるレール凹凸状態の差異を反映させた予測は困難である。また、広範囲にわたる沿線測定も現実的ではない。そこで本研究では、軌道検測車でモニタされている車両床下の台車部近傍騒音と既存の新幹線沿線騒音予測手法を組み合わせることで、対象路線の様々な地点における、営業車対応の沿線騒音を予測可能な手法を開発したので報告する。
- 発表者
- 環境工学研究部 騒音解析研究室 主任研究員 川口 二俊
司会:渡邉 諭(防災技術研究部 地盤防災研究室長)
末木 健之(環境工学研究部 騒音解析研究室長)
都合により、プログラム(タイトル、発表順など)を変更することがあります。
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