第381回 鉄道総研月例発表会
| 日時 | 2026年03月11日(水) 13:30~17:00 |
|---|---|
| 場所 | 日本工業倶楽部会館2階 大会堂 |
| 主題 | 鉄道構造物に関する最近の研究開発 |
プログラムと発表内容
入場無料です。
受付は12:30から開始いたします。
ご聴講は事前登録制です。ご来場の際には参加票をご持参ください。
定員になり次第締め切らせていただきますので、お早めにご登録ください。
事前登録期間:2026年2月12日(木)10時から2026年3月9日(月)12時まで
関係研究部 構造物技術研究部
鉄道を安全かつ安定的に運行するためには、鉄道構造物の安全性の確保とそれを維持するためのメンテナンスが不可欠である。一方、近年の激甚化・頻発化する自然災害により、鉄道構造物に甚大な被害が生じる事例が増加している。このように鉄道構造物を取り巻く研究課題は、構造物の建設・改良における生産性の向上から、メンテナンスにおける省人化・省力化、災害における早期復旧まで広範である。ここでは、鉄道総研が取り組む最近の研究開発について、本日発表の研究開発を踏まえて概説する。
- 発表者
- 構造物技術研究部長 田所 敏弥
既設のコンクリート構造物に対し、あと施工アンカー工法を用いて部材を増設する事例が増加している。しかし、部材の接合に関する合理的な設計法が構築されていないことにも起因して、多量のあと施工アンカーの配置に頼らざるを得ない事例が多い。本発表では、あと施工アンカーの量や位置、接合面の処理方法等が耐力や剛性等に与える影響を実験および解析により明らかにするとともに、アンカー量を削減し、施工性や品質の確保をし易くしたあと施工アンカーによる接合部材の設計法を提案したので紹介する。
- 発表者
- 構造物技術研究部 コンクリート構造研究室 主任研究員 中田 裕喜
鉄道コンクリート橋梁の長期変形は、車両の走行性や軌道の保守に影響を及ぼす。コンクリートは、乾燥収縮によって長期間にわたって変形が生じるが、その程度は、コンクリート内部の水分状態に大きく依存する。そこで、外気相対湿度および降水頻度を環境条件とする、コンクリート内部の水分移動およびそれに応じた収縮ひずみの解析プログロムを構築した。また、ここで算定したひずみを用いて数十年後の橋梁の変形量を予測する手法を提案したので報告する。
- 発表者
- 構造物技術研究部 コンクリート構造研究室 研究員 橋本 龍
溶接桁支点部の端補剛材下端に発生する疲労き裂の予防保全が求められている。疲労き裂の発生を防止するためには、支承を据え直して桁下面の不均等な支持状態を改善する必要があるが、比較的規模の大きい工事となり多くの費用、期間を要する。そこで、簡易な当て板を用いた補強により端補剛材下端での疲労き裂発生を抑制して桁の延命化を図る補強工法を考案し、効果の検証を行ったので報
告する。
- 発表者
- 構造物技術研究部 鋼・複合構造研究室 主任研究員 吉田 善紀
近年、豪雨による河川増水の影響で河川橋りょうが局所洗掘を受け、沈下・傾斜などの変状が生じ長期にわたり鉄道運行を支障する場合がある。特に局所洗掘が基礎底面にまで到達している場合、支持力の低下が著しい上に、単純な埋戻しでは支持力回復が困難であり、復旧工事が大規模化・長期化する傾向にある。そこで、地盤の残存支持性能に応じて洗掘流出範囲に袋体型枠を施工してモルタル
等による充填を行う復旧法と、さらに補強杭を併用することで支持地盤に確実に荷重伝達を図る復旧法を開発したので、工法の概要や補強効果の検証結果について報告する。
- 発表者
- 構造物技術研究部 基礎・土構造研究室長 中島 進
従来、変位制限や地震時残留変位に厳しい制約がある新幹線盛土等では、安定供給や品質確保の観点から購入土が用いられることが多かった。しかしながら、近年は低コスト化や環境負荷低減の観点から、トンネル発生土の有効活用が求められている。そこで、系統的な土質試験を行いトンネル発生土の適用性を確認するとともに、現場での施工管理のために粗石を含むトンネル発生土の最大乾燥密
度推定法を構築し、試験盛土により提案手法の実現性を確認したので報告する。
- 発表者
- 構造物技術研究部 基礎・土構造研究室 主任研究員 笠原 康平
線路下カルバートの建設においては、生産性向上を目的として、部材をプレキャスト化する事例が増加しており、特に中小規模のカルバートでは、工期短縮と低コスト化が両立できる薄肉アーチ形状の適用が期待されている。今回、模型実験を通じて、長期的な列車走行の繰返し載荷を受けた際の変形挙動を把握し、従来明確にされていなかった地盤反力係数の設定方法を構築したので、この結果に
ついて報告する。
- 発表者
- 構造物技術研究部 トンネル研究室 主任研究員 牛田 貴士
地震による影響など水平力に対する杭基礎の設計においては、梁ばねモデルによる解析で応力を評価することが多い。水平地盤ばねは地盤反力係数によって評価されるが、杭間隔が狭い群杭基礎の場合には、群杭効果と呼ばれる地盤を介した杭同士の相互作用による低減係数(群杭効率)が考慮されるが、鉄道構造物に見られる地中梁の無い構造形式における群杭効率は分かっていない。そこで、遠
心力模型実験と3次元FEM解析を行い、地中梁の有無が群杭効率に与える影響とそのメカニズムについて分析したので報告する。
- 発表者
- 構造物技術研究部 建築研究室 研究員 土井 一朗
司会: 小林 裕介(構造物技術研究部 鋼・複合構造研究室長)
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