地山補強材を用いた橋台の耐震補強工法
１．はじめに
既設橋台が地震を受けた場合、背面盛土が落ち込み、軌道変位を招いた事例が数多く報告されています。既往の耐震補強工法は、橋台前面からの大掛かりな施工が必要であることから、重要な道路を跨ぐ場合や狭隘な箇所においては適用が困難となります。
そこで、橋台前面側の施工を最小限とし、橋台・背面盛土・ウイングをバランスよく補強可能な工法を開発しました（図1）。
２．特徴
・橋台・背面盛・ウイングの補強を兼ねた工法です。
・橋台と地山補強材を側壁等で連結することで、橋台の変形ならびに背面盛土の沈下を抑制します
・RRR-C工法を応用し、地山補強材を背面盛土側面から打設することで耐震補強が可能であり、橋台前面での大掛かりな施工を必要としません。
・必要な耐震性能に応じて地山補強材の数量を変化させることで、経済的な設計が可能です（図2）。
