レール/車輪間騒音を低減する防音材

(レール防音材、レール継目用防音材)

鉄道沿線ではレール/車輪間騒音対策が依然として重要な課題となっていますが、非継目の一般区間用および継目箇所のそれぞれに対して防音材を開発しました。

1.はじめに

鉄道沿線でレール/車輪間騒音の寄与が大きく、その対策が課題となってきました。そこで、防音壁などより簡単に施工できる有意な対策として、非継目の一般区間用および継目箇所のそれぞれに対して防音材を開発しました。

2.防音材の構造と材料

一般用レール防音材は、内側(レール側)に非常に柔らかい発泡エチレンプロピレンゴム(EPDM)層(厚さ約30mm)、外側(沿線側)に薄肉の鋼板(厚さ約1mm)の積層からなり、2体1組でレールの底部と腹部を全面的に被覆します。内層の発泡ゴムは高い振動吸収性能を持ち、列車通過時でも外側の鋼板の振動は非常に小さいものとなります。したがって、レール防音材貼付後はレールからの放射音が沿線に伝わる量は大幅に低減されます。

一方、レール継目では一般区間より概して大きな騒音が発生します。ただし、継目部では防音材はレールに接触させることができないため、新たにレール継目用防音材を開発しました。レール継目材はアルミ板支持材の上に厚さ約100mmの防音パネルを設置したものです。レール継目部でのメンテンナンスと防音材の騒音低減性能の兼ね合いなどを考慮して、防音材はレールから100~200mm程度離した位置に設置します。また、防音材は複数(下記の効果検証試験では5個)の部品を連結し、継目部を挟む部品間ではベークライト等の絶縁板を介して接合することによって継目間の電気絶縁を確保します。

図1 一般用レール防音材

3.防音材の騒音低減効果

首都圏の在来線の絶縁継目箇所において防音材の効果検証試験を行いました。継目箇所においてレール継目用防音材(長さ約5m)、およびその前後(距離:各約10m)に一般用レール防音材を設置しました。これに加えて継目箇所の軌間内側と防音材の外側に軌道面吸音材を設置しました。軌道面吸音材は7号砕石とゴム粉(粒径1~5mm程度)を適度な目荒さで織り込んだポリエステル製袋に詰め込んだものです。その結果、3材料の設置により、レール近傍点(対象軌道中心から約2m点)において、動電車(M車)通過時で約3dB、付随車(T車)通過時で約4dBの騒音低減が確認されました。

図2 材料の騒音低減効果

参考文献

  1. 半坂征則、間々田祥吾、太田達哉、佐藤大悟:レール継目用防音材の改良と先行開発品との併用による騒音低減、騒音制御報告、vol.38、No.2、pp.132-140、2014
  2. 半坂征則、間々田祥吾、佐藤大悟、佐藤潔、岸野史郎:レール用防音材の開発、騒音制御、vol.34、No.6、pp.490-499、2010
  3. 間々田祥吾、半坂征則、佐藤潔、鈴木実:遮音機能を有するレール防音材の開発、鉄道総研報告、第21巻、第2号、pp.27-30、2007.02
PAGE TOP