11. 多階層型ニューラルネットワークを用いたトンネルひび割れ検出

  • 多階層型のニューラルネットワークを用いて、トンネル覆工面の画像からひび割れの有無を、90%以上の正解率で分類する手法を開発しました。
  • 人間の判断に近い検出結果が得られ、変状展開図の自動作成が可能となります。

従来の画像処理プログラムで構造物のひび割れなどの変状を検出するためには、多くのパラメータを調整しなければならず、経験的なノウハウが必要でした。また、処理対象の画像が変わるとこれらのパラメータを再調整しなければならず、労力を要しました。さらに、画像処理時において、ケーブルや目地など、ひび割れに類似したノイズの除去に難しさがありました。

そこで、「学習型」の画像解析技術を導入し、撮影画像からのひび割れの選別に、ディープラーニング(多階層型のニューラルネットワーク)を適用する手法を開発しました。「ひび割れ有り」と「ひび割れ無し」の画像を大量に学習して2クラスの分類器を作成し、この分類器に未知の画像を認識させた結果、ひび割れの有り無しの判断の正解率は90%以上となりました(図1、図2)。さらに、得られたひび割れ確度を画素値とみなした濃淡画像を作成し、この画像に対して位置や方向性に着目した画像解析を行う、ハイブリッド型のひび割れ検出手法を提案しました。図3に示すように、人間の判断に近い検出結果が得られており、変状展開図の自動作成が可能となります。引き続き、ひび割れの他に漏水などへの対応を進め、製品化を目指します。

図1 ひび割れ確度のマッピング(赤いほど確度が高い)
図2 画像解析により補強材の背後のひび割れだけを検出
図3 人間が作成した変状展開図との比較
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