24. 災害仮復旧に用いる新幹線高強度トロリ線接続金具
大震災などでトロリ線が破断・損傷した場合、トロリ線を接続金具で繋ぎ損傷箇所を部分的に張り替えて復旧します。この際、新幹線では、接続箇所の架線質量増加による高速通過時の離線や疲労破断に対する懸念から、接続箇所の通過速度を在来線相当(例:110km/h) に制限していました。引留長全体張替による本復旧完了までは高速走行ができないため、特に被災箇所が広域に及ぶ場合は速達性が長期にわたり阻害されてきました。
そこで、高速通過が可能なトロリ線接続の実現を目指し、新幹線高強度トロリ線用の接続金具を開発しました(図1)。国内架線金具としては初の銅合金を用い詳細形状を工夫することで、接続部の架線質量増加を0.9kg(従来例:3.9kg)に抑え、高強度トロリ線の接続性能と高速通過性能を両立しました。
本開発品の適用可能速度を検討するため、所内実機試験にて評価試験を行い通過速度200km/hまで適用可能であることを実証しました(図2)。また理論解析により、疲労破断の指標である金具近傍のトロリ線ひずみの推定を行い、通過速度325km/hまで適用できる可能性を示しました(図3)。
本開発品は、高強度トロリ線や汎用トロリ線などの様々な新幹線用トロリ線に広く適用でき、災害仮復旧使用時の通過速度を従来の110km/hから200km/h以上に緩和することが可能です。今後は新幹線で検証試験を行い、200km/h超での適用性を検証する予定です。
