26. 到着遅延人数を縮小する運転整理案自動作成手法
輸送障害時には、列車順序変更等の手配を組み合わせて列車ダイヤを変更する運転整理が行われます。この際には、列車遅延だけでなく、旅客への影響も考慮しながら、適切な手配を短時間で判断、実施する必要があり、指令員への負担が大きく、経験に依存することが課題となっています。
そこで、旅客への影響を表す指標の一つとして、目的駅への到着が遅れる人数(到着遅延人数)を定義し、これを評価値として運転整理案を自動で作成する手法を開発しました。本手法では、ある箇所の遅延により目的駅到着が遅れた旅客数を表す「影響人数」を計算し、値が大きい箇所を改善する手配を試行します。また、評価値が一時的に悪化する手配も、探索状況に応じて採用し、多様な運転整理を探索するとともに、同じ手配の繰り返しを防ぐことで、評価値を改善する運転整理案を短時間で出力します。
実路線における約30分の遅延事例に対し、計算時間上限を2分に設定しても、本手法により、待避駅が適切に設定された運転整理案が自動作成できることを確認しました(図1)。また、指令員の運転整理と同等の到着遅延人数となる運転整理案が得られることを確認しました(図2)。さらに、列車本数が多い朝時間帯を想定した仮想の遅延事例に対しても到着遅延人数が縮小することを確認しました。
本手法を運行管理システムに組み込むことにより、到着遅延人数を縮小する運転整理が可能となり、指令における運転整理業務の省力化・脱技能化に活用できます。
