座談会③【女性職員編】

参加者プロフィール


1991年入社
企画室

1995年入社
材料技術研究部

2002年入社
信号・情報技術研究部

2005年入社
車両構造技術研究部
  ※2014年2月当時の内容です

鉄道総研を選んだ理由

理系出身なので、その知識と興味を活かした仕事をしたいと思い、当初はメーカーの技術開発職、できれば研究開発職を志望していました。正直、特に鉄道業界を意識して就職先を検討していた訳ではありませんでした。ただ、就職後も、長く働きたいという気持ちは持っていました。当時は男女雇用機会均等法の施行から3年位経っていましたが、女性が働き続けることは、今ほど当り前ではなかったように思います。そんな状況でしたが、当時の鉄道総研の若手職員や管理職の方々に何度かお話を伺う中で、私の希望に合っていると感じたので志望することにしました。

私は中学生の頃から理系へ進むと決めていて、大学では博士課程まで進学しました。それもあって、研究開発職を第一に考えていました。そうした時に、学会で職員の方に声を掛けていただき、鉄道総研のことを知りました。それから、鉄道総研の概要や研究内容を調べ始めたというのが正直なところです。学生時代には航空機やロケットの研究をしていましたが、もっと身近なものを対象にしたいと思い、鉄道総研を志望しました。

私が就職活動をしていた時は、いわゆる就職氷河期で就職すること自体が結構大変でした。そんな状況の中で、研究開発職を募集している数少ない会社として、鉄道総研の存在を知りました。私も学生時代は理論物理学、それも素粒子という余り身近ではないものを研究していましたが、もっと日々の生活にかかわるものとして、鉄道に関わる研究に興味を持つようになりました。最終的には、会社を訪問した時に、採用担当の方や、後に上司となる職員の方の温かみのある対応に触れて、志望を固めました。

私の時も同じような状況でした。当初は、結婚してからも長く働けそうな大手メーカーを中心に考えていましたが、大学の先輩を通じて鉄道総研のことを知る機会がありました。実は、当初は、研究開発職に就くことはあまり考えていなかったのですが、色々と考えていく内に、何か新しいことにチャレンジしていく仕事に対する魅力を感じるようになりました。また、会社を訪問した時に、先輩女性職員のお話を伺う機会があり、雰囲気が良かったことや、結婚した後も長く働けそうだと感じたのも決め手になりました。


コラム 女性職員のライフキャリアの例

鉄道総研の全職員数は約550人で、そのうち約50人が女性です(2024年4月1日現在)。以下に女性の研究開発職員のライフキャリアの例を示します。

注)座談会出席者のものではありません。
 


入社してみて感じたこと

入社前のイメージと入社後に受けた感じには、あまりギャップは感じていません。

研究所と言うこともあるかも知れませんが、女性だからということで仕事の特別扱いはあまりないですね。

鉄道業界は元々女性が少なかったせいか、良くしてもらっていると感じたことはあります。

そうですね。仕事の上では、すぐに名前を憶えてもらえ、やりやすいと感じることはあります。

あえて難を言えば、相手の方が大勢なので、こちらが覚えきれずに申し訳ない位ですね。(笑)

現地試験などに行っても、やはり女性は少ないので、気を遣ってくださると感じることは多いです。でも、それは全て良い意味での気遣いであり、嫌な思いをしたことはありません。

私も少なくとも仕事をしていく上での環境などで、戸惑ったことはないです。あるとすれば、仕事とプライベートの両立に対して、自分自身に対して見通しの甘さというか、計画性の足りなさを感じることはあります。


コラム 実際に鉄道が走っている現場に出る!

鉄道総研の業務は、女性だからといって特別扱いされることはありません。研究所内の実験はもちろんのこと、走行試験など鉄道が走っている現場に出る機会もありますが、もちろん扱いは男女同じです。
 

鉄道総研の働きやすさ

入社前は、仕事と育児などの両立は、もっと簡単なことだと考えていました。でも、当然、研究開発職として仕事をきちんとしたい、という思いはありますので、夫や実家に協力してもらいながら、こなしています。

私も、今になってみると、将来設計を早めにして、例えばJR会社への出向を結婚や出産の前に経験するような働き掛けをしても良かったかな、という思いはあります。鉄道総研は、それを聞いてくれるベースはある所だと思っています。ただ、私も同じように仕事にはきちんと取り組みたいので、スケジューリングには気を遣っています。また、おかげさまで上司を始め、周囲も状況を理解してくれているのは助かります。

私は、短時間勤務制度を有効に活用させてもらっています。それと、特に子育てをしていると、どうしても時間的な制約があるので、仕事を計画的に進めることや、周りにお願いしないといけないことがあれば、早めに整理して伝えておく、ということを心掛けています。締切を前倒しで業務をこなせるようになるなど、短時間勤務制度を利用してから、時間のやりくりが上手くなったと思います。

今になったからこそ思えることですが、社会人としての人生は案外長いですから、それぞれのペースに合わせたライフパターンがあってもいいんじゃないかと思います。短いスパンで今これをしないと取り残される、などと必要以上に自分を追い込む必要はあまりないと思いますよ。

短時間勤務制度を利用してみて

時間的なことを気にしないで、子供の保育園の送り迎えなどができることもさることながら、気持ちの上で余裕を持てることが大きいですね。短時間勤務制度のおかげで、仕事を含む生活全体を上手く回せています。また、制度を利用するときに、やり難い雰囲気も感じませんでした。

同じですね。

あと、ちょっと大げさかもしれませんが、この制度があるおかげで、仕事を続けられたとも言えます。

こう言うと語弊があるかも知れませんが、保険のような面もあると感じています。例えば、子供の機嫌が悪くて、保育園に送り届けるのに手間取って、出勤が少し遅くならざるを得ないようなときに休暇を使わなくても済むのは助かります。

あと、1か月単位で使用できるのは、とても良いと思います。例えば、子供が夏休みになる時期に使うなど、生活のパターンに合わせられるので、助かっています。

そうですね。他ではあまりない使い方かな、と思います。友達に話すと羨ましがられますね。

就職活動に臨まれる学生の皆さんへのメッセージ

長く働きたいと思ってくれる人がいれば、多くの女性に鉄道総研へ入ってもらいたいと思います。

鉄道総研には、時間を有効に使って、色々な働き方をしている人がいます。それをサポートする制度もあるので、長く働き続けたいという意思を持っていらっしゃる方には、働きやすい職場だと思いますよ。

色々な制度が整備されていることは、確かに重要です。ただそれ以上に、仕事を通じて何を成し遂げたいかという意思が大切だと思います。その場が鉄道総研であれば、嬉しいと思います。

私は元々、特に鉄道に対する知識があった訳ではありませんでした。でも、働いてみると、鉄道という社会インフラを対象にするので、比較的に長いスパンで物を考えられるところ、技術的な変革が社会に及ぼす影響が大きいところ、などが魅力だと感じるようになりました。その点では、初めは鉄道に対する特別な知識がなくても大丈夫です。長く仕事を続けることで、新しくやりたいことが出てくると思います。続けていくことで、小さいかもしれないけれど初めの夢が実現し、新しい欲が出てくるような面があるような気がします。鉄道総研には、それをサポートする制度や雰囲気があると思いますので、志のある方を是非お待ちしています。