コンクリート構造物のアルカリ量測定手法の開発

コンクリート構造物におけるアルカリシリカ反応の詳細な評価手法を確立するためには、硬化コンクリート中のアルカリ総量を的確に把握する必要がある。そこで、硬化コンクリート中のアルカリ総量を、骨材からの溶解アルカリ量を考慮した上で、コンクリートをギ酸により溶解して求める手法を開発しました。

新設構造物などで使用骨材が入手できる場合では、コンクリート全体の溶解アルカリ量から骨材からの溶解アルカリ量を差し引くことにより、およそ±0.1kg/m3の誤差で精度良く硬化コンクリート中のアルカリ総量を測定することができました。また、使用骨材を入手できない既設コンクリート構造物においても、骨材種等と溶解アルカリ量の相関をデータベース化し、コンクリートに使用している骨材種から溶解アルカリ量を推定することにより、硬化コンクリート中のアルカリ総量を推定する手法を検討しました。

参考文献

  1. 鶴田孝司、上原元樹、水野清:コンクリート中のアルカリ量を精度よく推定する: RRR、vol.70、No.7、pp.24-27、2013.07
  2. 鶴田孝司、上原元樹、水野清:酸溶解による硬化コンクリート中のアルカリ量測定手法、鉄道総研報告 第24巻、第8号、pp.11-16、2010.08
  3. 鶴田孝司、上原元樹、水野清:酸溶解による硬化コンクリート中のアルカリ総量測定手法の検討、土木学会年次学術講演会講演概要集、Vol.64、No.5、pp.223-224、2009 (※)

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