22. 熟練技能を必要としないレールガス圧接施工プロセス

ガス圧接法は、わが国では主要なレール溶接法として適用されていますが、接合面であるレール端面の研削作業工程やバーナーによるレール加熱作業工程において、熟練技能が必要とされています。そこで、両工程の簡略化・標準化の可能性について検討し、熟練技能を必要としないレールガス圧接施工プロセスを提案しました。

レール製造メーカーから出荷された新品レールの端面を調査した結果、ガス圧接の接合面として十分な平面度を有しており、表面の錆を小型グラインダーで除去するのみで、ガス圧接作業が可能であることを確認しました。また、十分な接合強度が得られ、かつ加熱工程中におけるレール表面の過剰な溶融を回避できるバーナー揺動パターンを提案し、バーナー揺動操作の標準化を図るとともに、提案した揺動パターンを再現可能なバーナー自動揺動装置を開発しました(図1)。

今回開発したプロセス(表1)により作製したJIS60kg普通レールガス圧接試験継手を対象とした性能評価試験を行った結果、従来の施工プロセスによる継手と同等の性能を有していることを確認しました。