19. 可変リアクトルによる直流き電電圧制御手法

  • 回生電力の有効活用を実現する直流き電電圧の制御技術を開発しました。
  • 定格に対し最大25%程度の電圧制御が可能で、コストは既存技術の1/5です。

直流電気鉄道では、適切なき電電圧の制御によって電力供給の高効率化や省エネ化が期待できます。 ただし現在、最も普及しているダイオード整流器(表1中)は安価で堅牢ですが、電圧制御ができません。 一方、電圧制御の実用技術として自励式整流器(表1右)が実用されていますが、コストはダイオード整流器の約10倍と高価です。

そこで、可変リアクトルと制御回路(図1)で構成される電圧制御装置を、整流器用変圧器と整流器の間に接続した新しい制御方式を開発しました(表1左)。 この可変リアクトルによる方式は東北電力の特許技術を基礎とし、鉄道用として新たに機器構成とその設計法を確立したものです。自励式整流器と比較して逆潮流ができない(駅電源などでの再活用ができない)等の制約はありますが、コストを約1/5(ダイオード整流器の1.5~2倍)にすることができます。

小容量(定格500A)の試作装置(図1)を製作し、新しい制御方式の効果を検証しました。その結果、定格電圧(1500V)に対し最大約25%(約 400V)程度の電圧制御が可能であることを確認しました(図2)。ICT を活用し車両と変電所のリアルタイム情報共有により電圧制御することで、直流電気鉄道全体の省エネ化ができるほか、電圧降下対策としての活用も可能です。

表1 新しい制御方式の構成と位置付け
図1 試作電圧制御装置の外観
図2 新しい制御方式の電圧制御特性
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