列車運転シミュレータ
人間工学研究室
列車運転シミュレータは、列車の運転室内の環境を模擬した装置で、訓練用と研究用とに分けられます。訓練用シミュレータは、列車の運転操作に関する知識、技能の習得、踏切事故、車両故障などの異常時取扱いの実際を体験させることが目的にあり、鉄道事業者に広く導入されています。一方、本研究用シミュレータでは、運転台機器の操作性の評価、運転士の眠気やヒューマンエラーを誘発する環境要因の分析などの研究開発を目的としたものです。
特徴・諸元
- 実験の目的に応じたエラー誘発要因(出発信号機・閉そく信号機の現示、扉開閉時間、非常ブレーキ緩解時間など)の設定が可能です。
- 信号種別・現示、勾配などの運転情報、被験者の力行・ブレーキ扱いなどの運転操作や視線の動き・脳波などの生体情報の同時記録が可能です。
- 信号確認やブレーキ操作のタイミングなどを知らせるナビゲーション機能(音声・映像)を備え、列車運転の技能習得の促進が可能です。
主要諸元
運転室 | |
内法 | 縦3.0m×横5.0m×高さ3.0m |
スクリーン | 90型フラットスクリーン |
監視カメラ | 3台 |
路線 | |
区間 | 16.7km(10駅)の上下線 |
運転時間帯 | 昼間、薄暮、夜間 |
天候 | 晴れ、曇り、霧 |
ATS装置 | 速度照査型 |
車両 | |
乗車率 | 空車、100%、200% |
加速 | 4段階(平均2.7km/h/s) |
減速 | 8段階(常用最大4.0km/h/s、非常4.7km/h/s) |