車両振動特性を表現できるモデルの作成

複数の固有振動モードが乗り心地に影響を与える車体振動に対して、なるべく簡便かつ3次元構造物で振動特性を表現できるモデルとして、弾性平板とはりを組み合わせた6面体箱型モデルによるシミュレーション手法の開発に取り組んでいます。

車体を立体構造物として、弾性振動特性を簡便に表現できる数値解析モデルの作成に取り組んでいます。車体の上下弾性振動は、従来車体を枕ばね上で支持された単純はりとみなし、軌道変位が軸ばね、枕ばねを介して伝達される上下加振力が原因で発生すると考えられてきました。これに対し、最近になって車体・台車の結合要素を介して伝達される前後方向の力が、車体に曲げモーメントを与えて振動を発生させることがわかってきたため、図1に示すように牽引リンクやヨーダンパなどの前後系結合要素をモデル化の対象として考え、振動特性をより詳細に表現できるモデルの作成を行ってきました。

図1 車体支持系を含む一車両の振動解析モデル

また、最近の軽量車体で発生する上下弾性振動は、単純はりとみなせない振動形状を示す場合があり、複数の固有振動モードが乗り心地に影響を与える例が見受けられるようになってきました。このような振動に対してなるべく簡便に、かつ3次元構造物としての振動特性を表現できるモデルとして、図2に示すように弾性平板とはりを組み合わせた6面体箱型モデルによるシミュレーション手法の開発に取り組んでいます。近年では、遺伝的アルゴリズム (GA)を用いて実測結果との合わせこみを行うことにより図3と表1に示すようにモデルの高精度化を実現しています。

図2 平板とはりの接続による6面体箱型モデル
図3 周波数応答関数計算例
表1 固有振動モード形状と固有振動数計算例

参考文献

PAGE TOP