非構造部材を活用した車体剛性向上手法

吊手棒などの非構造部材を活用した構体構造の変更によらない車体剛性向上手法を開発しました。車両客室内の内部骨組みや、車内設備である吊手棒を活用することによって車体剛性が向上することを確認しました。吊手棒を活用した手法については、通勤形車両で実用化されています。

車体剛性向上手法として、従来強度部材として考慮されていなかった非構造部材の活用に着目し、車室内の内部骨組によってリング状の構造物(インナーリング)を構成することで、構体構造を変更することなく、車体剛性が向上することを確認しました(図1)。

図1 インナーリング

また、補強部材の軽量化と実用性の向上をめざし、インナーリングの構成部材のうち、特に剛性向上効果が高かった天井骨組補強に着目して質量増を抑えた部材を採用するとともに、既存の車内設備である吊手棒を活用することで、車体剛性の向上が可能であることを確認しました(図2)。

図2 天井骨組補強と吊手棒による車体剛性向上手法

さらに、既存の通勤車両への取付けを考慮した「剛性向上機能付き吊手棒」を設計・試作しました(既存吊手棒に対する質量増や約70kg)。試作した吊手棒を、内装等を装備した「完成車相当」の試験車体に取付けて加振試験を実施し、車体剛性の向上効果と合わせて、振動低減効果を確認しました(図3)。

図3 剛性向上機能付き吊手棒の取付状況

通勤形車両において、この考え方を取り入れた新たな吊手棒が、東京急行電鉄(株)の協力のもとに、(株)総合車両製作所が開発した「内装ロールバー」の一部として実用化されています(図4)。

図4 新設計吊手棒

参考文献

PAGE TOP