主要な研究開発成果(2013年度)

 本誌は、公益財団法人 鉄道総合技術研究所における2013年度の主要な研究開発成果をまとめたものです。
 本成果は、JR各社をはじめ、研究機関、大学、企業などの関係機関のご協力によって得られたものであり、厚く御礼申し上げます。

T.安全性の向上

  1. 地震時の車両振動が構造物の応答に及ぼす影響の簡易評価法
  2. 常時微動観測を活用した地表面地震動の簡易評価法
  3. 余震の影響を考慮した液状化地盤の変形量予測手法
  4. 崩壊防止ネットと地山補強材による石積み壁の耐震補強工法
  5. 地震動が作用した盛土の耐降雨性低減メカニズムの解明
  6. 山岳トンネルの覆工の安全性評価法
  7. 保護線と保護素子を用いた高抵抗地絡検出システム
  8. 電車線設備の設計・評価に用いるトンネル内風速の提案
  9. 事故の背景要因を分析するための聞き取り調査手法

U.環境との調和

  1. 超電導き電ケーブルによる電車走行
  2. 在来線交流電車のバッテリーハイブリッド化
  3. 風洞試験による台車部空力音の実験的評価手法の開発
  4. 緩衝工のあるトンネルにおける微気圧波の予測精度向上
  5. 鉄道車両内磁界の予測手法

V.低コスト化

  1. 新幹線用レール鋼製ノーズ可動クロッシングの開発
  2. 既設軌道スラブ用の水平変位拘束装置
  3. 塑性域で使用する線ばね形レール締結装置の疲労耐久性の評価
  4. レール波状摩耗の効率的な管理手法
  5. 段落しを有する鉄筋コンクリート橋脚の耐震補強工法
  6. 画像処理技術によるコンクリート構造物検査の高精度化
  7. 電車線コネクタの疲労寿命推定手法
  8. 無線式列車制御システムの安定性を評価するシミュレータ

W.利便性の向上

  1. 空気ばねボルスタレス台車用の上下制振制御システムの実用化
  2. 車体剛性と乗り心地を向上する吊手棒
  3. 空転収束の早期検知による電気車のけん引力の向上
  4. 輸送障害時の影響拡大防止のための折返し設備の定量的評価手法

X.基礎研究

  1. 列車衝突時の乗客傷害評価のための解析手法
  2. 構造最適化手法による車両構体の強度向上
  3. HILSシステムを用いた仮想走行試験環境の性能向上
  4. 粒子配向による圧電ゴムの性能向上
  5. X線フーリエ解析手法によるレール金属組織の転がり疲労評価
  6. ノンフロン空調を実現する磁気ヒートポンプシステム

II.1の件名は(独)科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業「戦略的イノベーション創出推進プログラム」 の支援を受けました。
V.1の件名は国土交通省の補助金を受けて実施しました。
V.6の件名は(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けて実施しました。