25. ブレーキディスク動的変形量の測定法

  • これまで測定が困難であった高速回転時に高温となるブレーキディスク摩擦面の 動的変形量の測定法を提案しました。
  • ディスクやパッドの動的変形量を把握することにより、形状・機構の設計検証に 活用できます。

新幹線電車に代表される高速車両はディスクブレーキ方式を採用しています。この方式はブレーキディスクにブレーキパッドを押し付けて摩擦力を得るもので、速度が高いほど大きな摩擦熱が発生して性能が低下する場合があります。制動中のディスクをサーモカメラで観察すると、時々刻々と発熱箇所が変化していくのが分かりますが、性能低下に関与すると考えられるディスクの動的な変形については他の産業界でも知見がなく、基礎ブレーキ装置(ディスク、パッド、キャリパ)の研究開発における難しさの一因でした。

そこで、非接触で変位を測定できる静電容量式センサと除振台を用いて制動時のディスクの動的変形量を測定する手法を考案しました(図1)。 さらに得られた制動中のディスクの動的変形量を回転角に応じて解析をすることで、動的変形量を可視化することに成功しました(図2)。

これにより、摩擦面には周期的な変位が出現すること、ディスクとパッドの組み合わせの違いにより動的変形量とその態様が異なること、最も微視的な変形成分はディスクの締結ボルト間隔に相当することを明らかにしました。 本測定法は、ディスクやパッドの形状や機械的機構等の設計検証のほか、摩擦メカニズムの解明やブレーキ騒音の評価にも活用することができます。

図1 測定装置の外観
図2 動的変形量の可視化の例
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