17. 可搬型軌道支持剛性測定装置(RFWD)による軌道支持状態の検査手法

 可搬型の軌道支持剛性測定装置(RFWD:Railway Falling Weight Deflectometer)を用いて、まくらぎの支持状態を検査するとともに、路盤剛性を求める手法を提案しました(図1、図2)。
 可搬型RFWDはレール上に重錘を落下させて荷重と変位から軌道ばね係数を測定する可搬型の装置であり、路盤下工事後の軌道復旧時や軌道の補修方法を検討する際、支持状態の評価に活用できます。

 これまでは、人力で運搬可能な装置で、軌道に荷重を与えて支持状態を検査する手法がありませんでしたが、機動性に優れた可搬型RFWDを用いることで、迅速に測定できるようになりました。可搬型RFWDを用いることで、まくらぎ1本あたり11秒で測定を行うことができます。

 まくらぎが適切に支持されていない箇所(浮きまくらぎ)を判定できるので(図3)、路盤下工事後や災害後に軌道を復旧した際、列車を走らせる前に安全性を確認することができます。さらに、可搬型RFWDで測定した軌道ばね係数を用いて、路盤改良が必要な箇所の判定や改良厚さの設計をすることができます。
 可搬型RFWDは一部の鉄道事業者で試験的に活用され始めています。