2025年度 空力・騒音関係Webセミナー 「空気力学・騒音に関する実験・評価技術~その活用例~」
開催日時 | 2025年09月26日(金) 13:30~15:50 |
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申込方法 | Webからの申し込み |
申込締切 | 2025年09月25日(木) |
鉄道総研では、鉄道における空気力学・騒音問題の解決に向け、風洞設備や数値シミュレーションなどを活用した幅広い研究開発を進めています。本セミナーでは、これらの成果のうち、すでに鉄道事業者様にご活用いただいている技術や今後の活用が期待される実験・評価技術について、それらの活用方法・活用例をご紹介いたします。
より多くの方々にご参加いただけるよう、オンラインでの開催を企画いたしました。皆様の申し込みをお待ちしております。
・お申込み後、Zoomサイトより登録されたメールアドレス宛に参加URLがすみやかに送付されます。
・当日はセミナー開催時間中、Zoomのチャット機能による質問を受け付けます。
≪お申し込み時の注意≫
お申し込みの際は、会社・組織等のメールアドレスにてご登録ください。
会社・組織のメールアドレスを使用できない場合は、「名」に会社・組織名を加えていただきますようお願いします。
フリーメールなどからのお申し込みでご所属が不明な場合、ご登録を取り消させていただくことがあります。
空気力学・騒音に関する実験・評価技術~その活用例~
~~~ プログラム ~~~
13:30~13:35
開会挨拶
事業推進部長 神田 政幸
13:35~13:55
大型低騒音風洞の概要と風洞実験
風洞技術センター 主査 山崎 展博
鉄道総研が所有する大型低騒音風洞は、空力騒音、空気力学的諸課題を解決するための研究開発に活用されています。風洞実験の目的に合わせ、開放型および密閉型といった測定部を使用します。本発表では、大型低騒音風洞の概要と本風洞を活用した騒音・空気力・圧力・流速測定、流れの可視化などの風洞実験の事例を紹介します。
13:55~14:15
風洞実験における空力騒音の測定・評価
環境工学研究部 騒音解析研究室 副主任研究員 阿久津 真理子
鉄道総研の所有する大型低騒音風洞および小型低騒音風洞では、空力騒音に関する実験・測定・評価が可能です。本発表では、新幹線高速走行時の代表的な空力騒音であるパンタグラフおよび台車部などから発生する空力音の発生源の特定や低減対策の検証に活用できる、マイクロホンアレイによる音源探査と空間解像度を数倍に向上させる解析技術を用いた騒音測定を紹介します。
14:15~14:35
強風時の鉄道車両に働く空気力測定実験
環境工学研究部 車両空力特性研究室 主任研究員 乙部 達志
強風時の安全・安定輸送のためには、鉄道車両に働く空気力を高精度で把握する必要があり、そのためには風洞実験がかかせません。風洞実験で得られる空気力係数と、車両諸元などから、車両の転覆限界風速を計算することが可能となります。それにより、例えば、規制風速と転覆限界風速を比較することで、強風に対する耐力の余裕がどの程度あるのかを把握することが可能となります。本発表では、鉄道総研の大型低騒音風洞を用いた横風風洞実験事例を紹介します。
休憩
14:45~15:05
大型低騒音風洞を模擬する数値風洞の概要と計算事例
鉄道力学研究部 計算力学研究室 研究室長 中出 孝次
風洞技術センター(米原)に設置されている大型低騒音風洞の気流を数値シミュレーションにより再現する数値風洞を開発しました。数値風洞を用いることで、風洞実験の一部代替や補完、詳細流れ場の把握による空力現象の理解の深度化が期待できます。本発表では、数値風洞の概要および計算事例について紹介します。
15:05~15:25
実物大自動車の風洞実験と数値風洞の計算結果の比較・検証
風洞技術センター 主査 井上 達哉
大型低騒音風洞において、実物大の自動車を用いた風洞試験を実施し、車両周りの風速分布を測定しました。また、その結果を数値風洞結果と比較したところ、概ね一致し、数値風洞の妥当性を確認できました。数値風洞を活用することで、風洞試験の事前予測、実施試番のしぼりこみ等による試験時間の短縮が期待できます。本発表では、これらの内容について紹介します。
15:25~15:45
実用上の吸音性能が高い防音壁構造と営業線での騒音測定による評価
材料技術研究部 防振材料研究室 主任研究員 佐藤 大悟
防音壁へ吸音板を設置することは沿線騒音の低減に有用ですが、実際の騒音低減効果は、吸音材の性能や吸音板の構造の違いにより変化します。そこで、列車走行音の周波数特性を考慮して、実用上の吸音性能が高い新たな吸音材を組み込んだ軽量防音壁を開発し、営業線にてマイクロホンアレイを用いた騒音測定を実施しました。その結果、1編成通過時の等価騒音レベルの9列車平均が、既設防音壁と比較して2.4dB低減したことを確認しました。本発表では、これらについて紹介します。
15:45~15:50
閉会挨拶
環境工学研究部長 宇田 東樹