レール凹凸管理
1.レール凹凸について
レールに発生する波状摩耗(図1)は沿線騒音の増加、軌道部材の劣化や軌道変位進みを助長するため適切に管理する必要があります(図2)。しかし、線路長手方向に点在するレール波状摩耗の様々な発生状況を的確に把握し、レール削正等の保守を適切に行うのは困難でした。そこで、レール波状摩耗等のレール凹凸を効率的に管理するための各種ツールを開発しております。
2.レール凹凸連続測定装置
装置(図3)は、レール凹凸を地上で連続的に測定可能な可搬型のトロリーです。レール凹凸を測定する断面位置を変更可能ですので、内軌頭頂面に発生する波状摩耗だけでなく、外軌ゲージコーナーに発生する波状摩耗も測定可能です。本装置で測定したデータは、LABOCSを用いて解析しますが、現場で簡易的に分析するソフトウェアも付属しております(図4)。本装置で、レール削正前後のレール凹凸を測定することにより、レール削正範囲やパス数の検討、レール削正の仕上がり状態の確認等を行うことができます(図5)。
3.レール波状摩耗モニタリング装置
本装置(図6)は、車上からレール波状摩耗をモニタリングするための測定器です。センサ部に内蔵されたマイクロフォンにより車両床面の騒音を測定し、簡易にレール波状摩耗の発生区間およびおおよその程度を把握することができます(図7)。また、センサ部には加速度センサも内蔵されており、列車動揺管理も同時に行うことができます。本装置で測定したデータは、LABOCSを用いて解析します。