防振材料研究室

Vibration-Isolating Materials

防振材料研究室は、鉄道で使われるゴム、樹脂、塗料などの高分子材料の評価・開発に取り組んでいます。技術分野としては、機能性を向上させた高分子材料の評価・開発、防振・防音に関連した解析と材料の評価・開発、鉄道における環境負荷低減を視野に入れた材料の評価や開発などを行っています。これらの研究活動とともに、保有する設備・知識・経験を活用して皆様のお役に立つ活動も行っています。例えば次に示すような技術的なご要望にお応えしています。

  • 物性試験(強度試験、動特性試験、劣化評価、分析など)
  • 材料の耐久試験(疲労試験、促進耐候性試験、複合サイクル試験、クリープ試験など)

研究開発

磁力を利用して鋼製振動体に簡単に施工できる制振材

磁性ゴム層と亜鉛めっき鋼板の積層からなる磁性制振材は、鋼橋など鋼製振動体に磁力を利用して簡単に施工できる高性能制振材です。

磁性ゴム層と亜鉛めっき鋼板の積層からなる磁性制振材は、鋼橋など鋼製振動体に磁力を利用して簡単に施工できる高性能制振材です。

車両側引戸での細い異物の挟み込みを検知する戸先ゴム(センサ戸先ゴム)

センサ戸先ゴムは、隙間に感圧センサを内蔵した戸先ゴムです。センサ戸先ゴムによってこれまで検知が困難であった細い異物の挟み込みを検知できます。

センサ戸先ゴムは、隙間に感圧センサを内蔵した戸先ゴムです。センサ戸先ゴムによってこれまで検知が困難であった細い異物の挟み込みを検知できます。

鉄道車両用長寿命空気ホース

外面ゴムに耐候性に優れた合成ゴムを適用した鉄道車両用長寿命空気ホースを開発しました。これによって車両保守の省力化が期待されます。

外面ゴムに耐候性に優れた合成ゴムを適用した鉄道車両用長寿命空気ホースを開発しました。これによって車両保守の省力化が期待されます。

積層型吸音材による高架橋防音壁の性能向上

積層型吸音材は特性の異なる2種類の繊維材料を積層した吸音材で、列車走行音に適した吸音性能を有しています。

積層型吸音材は特性の異なる2種類の繊維材料を積層した吸音材で、列車走行音に適した吸音性能を有しています。

レール/車輪間騒音を低減する防音材

鉄道沿線ではレール/車輪間騒音対策が依然として重要な課題となっていますが、非継目の一般区間用および継目箇所のそれぞれに対して防音材を開発しました。

鉄道沿線ではレール/車輪間騒音対策が依然として重要な課題となっていますが、非継目の一般区間用および継目箇所のそれぞれに対して防音材を開発しました。

軌道パッドの抜け出しを防止するしゅう動シート

ゴムとポリエチレンの2層から成るしゅう動シートをレールと軌道パッドの間に挿入することで、レールのふく進による軌道パッドの移動を抑制し、抜け出しを防止します。

ゴムとポリエチレンの2層から成るしゅう動シートをレールと軌道パッドの間に挿入することで、レールのふく進による軌道パッドの移動を抑制し、抜け出しを防止します。

柔軟で成型性の高い圧電材料(圧電ゴム)

ゴム材中に圧電セラミックス粒子を混合した圧電ゴムは、ゴム材の柔軟性と成型性の高さを活かした圧電材料となります。

ゴム材中に圧電セラミックス粒子を混合した圧電ゴムは、ゴム材の柔軟性と成型性の高さを活かした圧電材料となります。

導電性塗料を用いた鋼部材の疲労き裂検知手法の開発

レール部材や鋼橋等に発生するき裂を検知する手法を開発しました。導電性塗料の電気特性変化からき裂の状況を判断するため、目視に頼らずにき裂を検知できます。

レール部材や鋼橋等に発生するき裂を検知する手法を開発しました。導電性塗料の電気特性変化からき裂の状況を判断するため、目視に頼らずにき裂を検知できます。

風荷重を低減して大幅な嵩上げを可能にする「風荷重低減型防音工」

列車走行時では所定の防音性能を持ち、構造物の安全に影響を与えるほどの強風時には風荷重を低減して、既設構造物においても防音壁を大幅に高くできる防音工を開発しました。

列車走行時では所定の防音性能を持ち、構造物の安全に影響を与えるほどの強風時には風荷重を低減して、既設構造物においても防音壁を大幅に高くできる防音工を開発しました。

実験設備

主な試験設備

当研究室は鉄道で使用するゴム・樹脂・塗料材料の新規開発、性能・耐久性の評価に取り組んでいます。それらに必要な主な試験設備をご紹介します。

当研究室は鉄道で使用するゴム・樹脂・塗料材料の新規開発、性能・耐久性の評価に取り組んでいます。それらに必要な主な試験設備をご紹介します。

基準図書・書籍

鋼構造物塗装設計施工指針の改訂

鋼構造物を適切に防食するための技術マニュアルである「鋼構造物塗装設計施工指針」について、近年の情勢、課題等を考慮した改訂を行ないました。

鋼構造物を適切に防食するための技術マニュアルである「鋼構造物塗装設計施工指針」について、近年の情勢、課題等を考慮した改訂を行ないました。